この記事では「仮歯とは?」について紹介していきます。
結論、仮歯とは、歯を治療する際に、一時的に使用する人工的な被せもののことを指します。
他にも「仮歯を付けるメリット」や「仮歯の注意点」についても解説します。
ぜひこの記事を参考に、仮歯について理解を深めてみてください。
仮歯とは?
仮歯とは、かぶせものや詰め物が入るまでの間に、一時的に付けておくプラスチック製のものを指します。
歯科専用の接着剤を使用することによって、取り外しが可能なので、スムーズに治療を行うことができるメリットが挙げられます。
また、仮歯を付けておくことで、食べ物を噛み切ることができたり、見た目もよく見せたりすることが可能です。
仮歯を付けるメリット
仮歯を付けるメリットについては、主に以下5つが挙げられます。
- 外部刺激から守る
- 見た目が良くなる
- 歯の移動を防ぐ
- オーラルケアの確認
- 形状変化を確認する
それぞれのメリットについて紹介していきますので、これから虫歯やインプラントなどの治療の予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
外部刺激から守る
仮歯を付けることによって、外部刺激から歯を守ることができるメリットが挙げられます。
歯の治療途中では、歯がむき出しになってしまい、歯ブラシや温熱刺激などを直接受けてしまい、日常生活に支障をきたしてしまう状態になります。
また、神経が死んでいる歯については、歯がもろくなってしまっているため、自然歯が欠けてしまうリスクを減らすことも可能です。
さらに、虫歯菌が増殖してしまい、二次虫歯になってしまうことを防ぐ効果も期待することができます。
見た目が良くなる
仮歯を付けることによって見た目を気にせずに治療に専念できます。
実際に、歯の治療をしていると、歯が気になってしまい、上手く会話をすることができなくなってしまう方も少なくありません。
このように、歯が1本でも抜けてしまうと、審美性は大きく低下してしまうため、仮歯は非常に重要な役割があると言えるでしょう。
歯の移動を防ぐ
仮歯を付けることによって、歯が無いスペースを埋めるように他の歯が移動してしまう変化を抑止するメリットが挙げられます。
最終的にセラミックを入れるために、しばらく歯を放置してしまったため、スペースが変化してしまい入らなくなってしまったという事例も挙げられます。
また、仮歯がないと歯茎も変化してしまい、綺麗にかぶせものが入らなくなってしまうリスクも高くなってしまいます。
このように、仮歯は歯の移動を防ぐメリットがあるため、歯並びを良くしたいと思っている方にもおすすめと言えるでしょう。
オーラルケアの確認
仮歯を取り付けることによって、しっかりとオーラルケアがされているかどうか確認できます。
オーラルケアとは、歯や歯茎だけではなくて、口腔内全体の清掃を行い、虫歯や歯周病などを予防する口腔ケアのことを指します。
形状変化を確認する
仮歯は、最終的に入る人工歯の形状を決めるために、重要な役割があります。
いきなり人工歯の形状を決めてしまうと、歯並びに合っておらず、噛み合わせが悪かったり、咀嚼障害が起きてしまうリスクが高くなってしまいます。
また、仮歯を付けておくことで、仮歯周面の歯の位置を微調整することも可能なので、人工歯の形状を決めやすくなるメリットが挙げられます。
仮歯の注意点
仮歯の注意点を把握しておくことで、トラブルを予防することにもつながります。
具体的な仮歯の注意点については、以下が挙げられます。
- しっかりとケアを行う
- 粘着度の高い食べ物は避ける
- 信頼できる歯科クリニックで治療を受ける
それぞれの注意点について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
しっかりとケアを行う
仮歯は、歯科専用プラスチックの材質を使用して作成されているため、天然歯よりもしっかりとケアを行うことが重要です。
ケアを行うことで、仮歯周辺の歯の虫歯や歯周病を予防できます。
歯磨きをする際には、強くブラッシングをしてしまうと、仮歯が外れてしまうリスクがあるため、優しくブラッシングをすることをおすすめします。
また、歯間ブラシやデンタルフロスを使用することによって、効率よく仮歯の隙間にある汚れを取り除くことが可能です。
粘着度の高い食べ物は避ける
仮歯は、治療がしやすいように、取りやすい歯科専用接着剤を使用しているため、ガムやグミなどを食べてしまうと外れてしまうリスクがあるため、なるべく粘着度の高い食べ物は避けるようにしましょう。
また、天然歯や人工歯に比べて強度も弱いため、硬い食べ物も避けてください。
信頼できる歯科クリニックで治療を受ける
仮歯を入れる際には、信頼できる歯科クリニックで治療を受けることで、トラブルを予防することにもつながります。
例として、虫歯の治療を行う際に、虫歯をしっかりと取り除いていない状態で、仮歯を入れてしまうと、虫歯菌が他の歯に感染してしまうリスクが高まるため、適切な治療を行うことが重要です。
歯科クリニックを選ぶ際には、実績や症例を見ることはもちろん、口コミ・評判も確認しておくことで、自分に合っている歯科クリニックかどうか、事前に把握することが可能です。
仮歯が外れてしまった時の対処方法
仮歯が外れてしまった時の対処方法を把握しておくことで、被害を最小限に抑えることにもつながります。
具体的に仮歯が外れてしまった時の対処方法については、以下2つが挙げられます。
- なるべく早く歯科クリニックに行く
- 仮歯は捨てない
これから歯の治療を受ける予定がある方や、すでに仮歯を使用している方は、ぜひ参考にしてみてください。
なるべく早く歯科クリニックに行く
仮歯が外れてしまった場合には、歯の状態が悪化するリスクを最小限に抑えるためにも、なるべく早く歯科クリニックに行くことをおすすめします。
万が一、仮歯が外れて放置してしまうと、歯がむき出しの状態になってしまうため、最悪の場合には顎の骨が溶けてしまい人工歯が入れられない状態になってしまうリスクが高くなるため、あらかじめ注意が必要です。
また、すぐに仮歯が外れてしまった場合には、強直な歯科専用接着剤を使用してもらうことで、仮歯が外れてしまうことを予防することにもつながります。
仮歯は捨てない
仮歯が外れてしまった場合でも、再利用することができるため、捨てないで大事に保存しておきましょう。
保存する際には、仮歯はプラスチックでできており、割れやすい特徴があるため、歯科クリニックで治療を受けるまでには、慎重に保管しておくことが重要です。
また、外れてしまった仮歯を緊急で付けなければいけない状況の場合は、瞬間接着剤は使用せずに、ポリグリップを使用しましょう。
万が一、瞬間接着剤を使用してしまうと、仮歯を再度取り付けることができなくなってしまうリスクが高くなるため、あらかじめ注意が必要です。
仮歯の歯磨き方法
仮歯は最終的な人工歯が入るまでの一時的なものですが、歯のトラブルを予防するためにも、歯磨きは欠かせないものです。
仮歯の歯磨き方法を理解しておくことで、虫歯はもちろん歯周病の予防にもつながります。
具体的に仮歯の歯磨き方法については、以下のとおりです。
- 強く磨かない
- 無理して歯間ブラシを使用しない
- 使用する歯磨き粉
それぞれの項目について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
強く磨かない
強く磨いてしまうと仮歯が外れてしまう可能性があるため、優しくブラッシングしましょう。
具体的には、歯1本ずつ丁寧に磨くことを意識することで、歯垢や食べカスを効果的に取り除くことが可能です。
使用する歯ブラシは、毛先がコンパクトなタイプを選ぶことで、より効率的に歯磨きを行うことができます。
また、歯並びによっても、適切な歯ブラシがあるため、通っている歯科クリニックの歯科医師に聞いてみることをおすすめします。
無理して歯間ブラシを使用しない
仮歯は、本来の歯に似せて形が作られていますが、歯の間が非常に狭くなっている可能性があるため、無理やり歯間ブラシを使用してしまうと、仮歯が外れてしまう可能性が高くなります。
また、仮歯が入っている箇所には、歯間ブラシやデンタルフロスを使用すると、仮歯が外れるリスクが高まるので注意してください。
使用する歯磨き粉
仮歯に使用する歯磨き粉は、日常的に使用している歯磨き粉でも問題ありません。
万が一、仮歯周辺の歯茎などが腫れてしまい痛みがある場合には、なるべく刺激が少ない歯磨きを使うことをおすすめします。
実際に、仮歯の周囲の歯茎は出血がしやすい状態になっているため、歯磨き粉を付けて丁寧な歯磨きが必要になります。
さらに、デンタルリンスを使用することで、除菌効果を得ることができるため、虫歯や歯周病を予防することにもつながります。
抜歯後の治療方法
抜歯後の治療方法については、主に以下3つが挙げられます。
- ブリッジ
- インプラント
- 入れ歯
それぞれの治療方法について紹介していきますので、どの治療方法が自分に合っているのか、ぜひ参考にしてみてください。
ブリッジ
ブリッジは、抜歯した歯の隣に残っている歯を削ることによって、抜歯した歯まで連なった差し歯を接着する治療方法のことを指します。
具体的にブリッジ治療を長期的に使用するためのポイントについては、以下が挙げられます。
- 無理のないブリッジ設計
- 支えとなる歯に歯周病の疑いがないか
- 抜歯した歯の評価
- ブリッジがしっかりと接着されていること
- セルフケアと定期メンテナンスを行う
審美性は高いメリットがありますが、歯に隙間ができやすく、虫歯や歯周病にかかりやすくなってしまうデメリットが挙げられるため、あらかじめ注意が必要です。
インプラント
インプラントは、抜歯した部分に、チタン製のボルトを埋め込み、人工歯を取り付ける治療方法のことを指します。
チタンは骨と結合しやすく、劣化もしにくいメリットもあるため、歯のトラブルが起きることが少ないと言えるでしょう。
また、審美性に優れており、天然歯と同じような自然で美しい歯を手に入れることができるメリットもあると言えるでしょう。
しかし、保険適用外治療となるため、治療費がかなり高額になってしまったり、通常の場合よりも治療期間が長くなってしまうデメリットも挙げられます。
入れ歯
入れ歯とは、バネの付いた人工歯を抜歯した隣の歯に装着する治療方法のことを指します。
短期間で治療を完了させることができたり、外科手術も必要ないので、なるべく早く治療を完了させたいと思っている方におすすめと言えるでしょう。
また、審美性は劣りますが、保険適用なので、安い費用で治療を完了させることが可能です。
しかし、支えている歯の負担が大きかったり、磨きにくく歯周病になりやすくなってしまうデメリットがあるため、あらかじめ注意が必要と言えるでしょう。
仮歯について理解を深めよう!
今回は、仮歯について詳しく知りたいという方に向けて、仮歯を付けるメリットや仮歯が外れてしまった時の対処方法について紹介しました。
仮歯を付けるメリットについては、以下が挙げられます。
- 外部刺激から守る
- 見た目が良くなる
- 歯の移動を防ぐ
- オーラルケアの確認
- 形状変化を確認する
今回紹介したことを参考に、仮歯について理解を深めて、虫歯や歯周病などを予防しましょう。