APOE遺伝子検査とは?
皆様のAPOE遺伝子の発現を知りアルツハイマー病発症リスクを明確にする。そして科学的根拠を持った情報をもとに予防に繋げるのが、APOE遺伝子検査です。
コロナ後遺症と認知機能低下の関連性
コロナ感染者の約3割に認知機能の低下がおこることが論文で指摘されています。また2025年認知症患者は700万人、つまり65歳以上の方の2割は認知症になる予測がたっています。ご自身の認知症のリスクを知って科学的根拠を用いた予防をしましょう。
APOE遺伝子とアルツハイマー型認知症群の関係
アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)は、アミロイドベータ42という老廃物が脳に蓄積し、 脳神経細胞に傷を与えることが原因であることがわかっています。
アミロイドベータ42の蓄積に関わる物質が、アポリポタンパク質Eで、APOE(アポイー)遺伝子には、ε=イプシロン2、ε3、ε4の3種類があります。ε4とアルツハイマー病発症との関係を調べると、ε4がない方に対して、 ε4を持っている方のアルツハイマ一病発症は、約3.2から11.6倍も高まります。
■APOE ε4あるなしでのリスク
ε2/ε3 | 0.6 |
ε3/ε3 | 1.0 |
ε2/ε4、ε3/ε4 | 3.2 |
ε4/ε4 | 11.6 |
検査について
検査を受けるには、高輪クリニックグループで毛髪を採集する必要があります。検査結果を2から3週間後に受け取り可能になります。
APOE遺伝子検査は将来の発症の有無を判定するものではありません。リスクを知り認知症にならないための予防法を知るための情報です。
またε4遺伝子型があったとしても、しっかりした予防をすればアルツハイマー病を発症するわけではありません。アルツハイマー病の発症は遺伝的要因以外に生活習慣、食習慣が大きく関係しています。生活習慣の改善とEBP(論文で有効性を示されている予防法)など適切な予防を行えば、アルツハイマー病の発症を防ぐことができると最近の研究でわかっています。
アルツハイマー病発症と関係の深いAPOE遺伝子検査を受け、リスクを知りしっかりした予防に繋げましょう。