口内炎ができたときに気を付けるべきことといえば食事です。食べ物や飲み物の内容によって口内炎が早く治ることもあれば、口内炎が悪化してしまうこともあります。本記事では、口内炎ができたときにおすすめの食べ物・飲み物、避けるべき食べ物・飲み物をご紹介するので、ぜひ参考になさってくださいね。
口内炎を早く治したい人におすすめの食べ物・飲み物とは?
口内炎を早く治したい人におすすめの食べ物・飲み物は以下のとおりです。
<口内炎を早く治したい人におすすめの食べ物・飲み物>
- ビタミンB2を多く含むもの
- ビタミンB6を多く含むもの
- ビタミンCを多く含むもの
なぜこれらのビタミン類が口内炎を早く治すために役立つのかを解説しながら、該当するビタミンを多く含む食材をご紹介しましょう。
ビタミンB2を多く含むもの
ビタミンB2には健康的な粘膜を維持する作用があります。不足すると口内炎ができやすくなり、できた際に回復しにくくもなるため、積極的に摂取しましょう。ビタミンB2を多く含む食材は以下のとおりです。
<ビタミンB2を多く含む食材>
- 豚や牛のレバー
- うなぎ、かれい、ひらめ、いわし、さば
- うに、いくら、たまご
ビタミンB6を多く含むもの
ビタミンB6にはタンパク質の分解・合成をサポートし、健康的な皮膚と粘膜を維持する作用があります。ビタミンB2と同様の働きに期待できるため、こちらも多く摂取するとよいでしょう。ビタミンB6を多く含む食材は以下のとおりです。
<ビタミンB6を多く含む食材>
- 鶏肉のささみ、豚や牛のレバー
- まぐろ、かつお、さんま、さば、さけ
- じゃがいも、キャベツ
- バナナ、アボカド
- ごま
ビタミンCを多く含むもの
ビタミンCには免疫力を高め、炎症を抑える作用があるため、口内炎を早く治す有効性が期待できます。ビタミンCは水溶性のため、茹でるなどの調理をせずに摂取すると効率的です。ビタミンCが多く含まれる食材をご紹介しましょう。
<ビタミンCを多く含む食材>
- パプリカ、芽キャベツ、パセリ
- レモン、キウイ、いちご、柿
口内炎があるときに避けるべき食べ物・飲み物
口内炎があるときに摂取すると悪化する危険性がある食べ物・飲み物の特徴をリストアップします。
<口内炎があるときに避けるべき食べ物・飲み物>
- 味の濃いもの
- 辛いもの
- 熱いもの
- 糖質の多いもの
- アルコール
- 炭酸飲料
上記の食べ物・飲み物はなぜ避けるべきなのか、わかりやすく解説しましょう。
味の濃いもの
味の濃いものには多くの塩分や香辛料が含まれており、摂取すると口内炎を刺激してしまいます。口内炎を早く治すどころか悪化させるリスクが高いため、以下のような食べ物・飲み物は完治するまで避け、できるだけ薄味の食べ物・飲み物を選んだほうが賢明です。
<味の濃いものの代表的な例>
- ソースが含まれるお好み焼きや焼きそば
- 香辛料が使われているカレーなど
辛いもの
辛いものには香辛料がたっぷりと使われています。スパイス類が患部に触れると炎症を悪化させるため、辛いものが好きな人も口内炎が完治するまでしばらく我慢しましょう。以下のような韓国料理や中華料理、タイ料理などにはとくに注意が必要です。
<辛いものの代表例>
- キムチ
- カレー
- トムヤムクン
- 麻婆豆腐など
熱いもの
熱いものも患部を刺激して炎症を悪化させてしまいます。スープ類や麺類を食べたり、飲んだりしても構いませんが、常温に冷ましてから摂取するとよいでしょう。
<熱いものの代表例>
- あたたかいお茶や紅茶
- スープ類
- ラーメンなどの麺類
糖質の多いもの
糖質の多いものを摂取すると、体内で分解するときに多くのビタミンを消耗します。口内炎を早く回復させるために必要なビタミンB群などが欠乏しやすくなるため、バランスのよい食生活を心がけましょう。糖質の多い食べ物をリストアップします。
<糖質の多いものの代表例>
- ごはん
- パン
- ラーメン、パスタ、うどん、そば
- 甘いお菓子など
アルコール
アルコールも糖質と同様にビタミンB群を大量に消耗させてしまいます。先述したとおり、ビタミンB群は口内炎を回復させるうえで重要な役割を持ちますから、ビタミンB群が欠乏しないようにアルコールも当分の間は我慢しましょう。
炭酸飲料
炭酸飲料のシュワシュワした作用は口内炎を刺激してしまいます。また、コーラやサイダーなどの炭酸飲料にはたくさんの糖分が使われており、これも口内炎を悪化させる原因になるため注意しましょう。アルコールを避けるためにノンアルコールビールを飲みたい人もいるかもしれませんが、これも避けたほうが賢明です。
口内炎を早く治すためには、食べ物以外にも注意しよう
口内炎を早く治すために注意すべきなのは食生活だけではありません。以下の2点にも気を配ることで、さらに回復スピードを早める作用に期待できます。
<口内炎を早く治すために注意すべき食生活以外のこと>
- 口内を清潔に保つ
- こまめに水分補給し、口内の乾燥を防ぐ
なぜこれらの行動が口内炎を早く治すうえで役立つのか、メカニズムをわかりやすく解説しましょう。
口内を清潔に保つ
口内炎は口腔内の細菌が増殖したり、何らかの原因でついた傷に細菌が侵入したりすることで発生します。また、口内炎を発症した後も口腔内の細菌が患部にダメージを与え続けますから、細菌の量をできるだけ抑えられるように口内を清潔に保ちましょう。
オーラルケアの基本は歯磨きですが、歯ブラシで患部を強く擦ると口内炎を悪化させる恐れがあるため要注意です。毛先がやわらかい歯ブラシを使ってやさしくていねいに歯磨きしましょう。患部が痛んでどうしても歯ブラシを使えない箇所がある場合は、口をすすいだり、うがいしたりする回数を増やすことをおすすめします。
こまめに水分補給し、口内の乾燥を防ぐ
口内が乾燥すると細菌が繁殖しやすくなるため、こまめに水分補給して乾燥を防ぎましょう。とくに口呼吸が癖になっている人は口内が乾きやすいため要注意です。口呼吸の原因は歯並びにあるケースが多いので、この機会に検査を受けて歯列矯正を検討してもよいかもしれません。
ただし、先述したように熱いものや辛いもの、アルコール、炭酸飲料などは口内炎を悪化させる恐れがあるためNGです。患部にしみて強い痛みを感じる場合もありますから、常温に近い水など刺激の少ない飲み物をおすすめします。
まとめ
口内炎を早く治したい場合に摂取するとよい食べ物・飲み物は、ビタミンB類やビタミンCを多く含んだ食材です。反対に口内炎を刺激する辛いものや熱いもの、アルコールなどはしばらく我慢しましょう。また、口内を清潔に保ったり、口内の乾燥を防いだりすることも口内炎の治療に役立ちます。
高輪クリニックでは、症状を薬で抑えるだけでなく、根本的な体質改善の促進で口内炎の再発がしにくい治療を行えます。たとえば、口内炎につながる噛み癖や口呼吸の改善に有効な歯列矯正なども可能ですから、口内炎の再発に苦しんでいる方もぜひ当院にご相談ください。