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歯茎にも口内炎はできる!種類や原因・治し方、口内炎以外に考えられる病気を解説

自分の歯をチェックする女性

歯茎に白っぽいできものがある場合、その正体は口内炎かもしれません。歯茎にできる口内炎にはいくつかの種類があるため、種類ごとの特徴を把握してご自身の症状にあてはまるかチェックしてみましょう。本記事では、歯茎に口内炎ができたときの治し方や、口内炎以外でできる歯茎のできものの種類と原因もわかりやすく解説します。

歯茎にも口内炎はできる

口内炎というと「唇の裏」や「頬」にできるイメージが強いかもしれません。しかし口内炎は歯茎にもできるため、白っぽいできものが歯茎に見つかった場合は、口内炎を発症している可能性があります。

ただし、後述する「瘻孔(ろうこう)」「エプーリス」「歯肉がん」が原因で歯茎にできものができる場合もあるため、原因は正確に見極めるべきです。くわしくは後述しますが、不安を感じた場合は医療機関でくわしい検査を受けましょう。

歯茎にできる口内炎にはいくつか種類がある

歯を傷がる女性

歯茎にできる口内炎は、そのほとんどが以下の3種類のうちいずれかです。

<歯茎にできる口内炎の種類>

  • アフタ性口内炎
  • カンジダ性口内炎
  • ヘルペス性口内炎(ウイルス性口内炎)

それぞれの症状や、発症する主な原因を解説します。

アフタ性口内炎

歯茎にできる口内炎のなかでとくに多いのがアフタ性口内炎です。これは歯茎についた傷から細菌が侵入することによって起きる口内炎で、毛先の硬い歯ブラシで歯茎を刺激した結果として発症するケースが目立ちます。

アフタ性口内炎の特徴は、円形もしくは楕円形の白っぽい潰瘍ができることです。ほとんどの場合は1~2週間で自然に治り、傷跡も残りませんが、強い痛みをともなうため食事が困難になる可能性があります。

カンジダ性口内炎

カンジダというカビの一種が口腔内で異常に増殖して発症するのがカンジダ性口内炎です。白い苔のようなものが歯茎に表れるのが特徴的で、痛みを感じることはほとんどありません。しかし患部に触れて剥がれると出血して痛むこともあるため、当院での治療を受けることをおすすめします。

ヘルペス性口内炎(ウイルス性口内炎)

ヘルペスウイルスに感染した結果発症するのがヘルペス性口内炎(ウイルス性口内炎)です。歯茎だけにとどまらず、喉を含む口腔内の幅広い箇所に水ぶくれが表れます。強い痛みをともなうケースが多いため、専門医を受診し、投薬治療を受けることがおすすめです。

歯茎に口内炎ができたときの治し方

歯茎に口内炎ができたときの治し方は主に7つです。

<歯茎に口内炎ができたときの治し方>

  • 薬を塗る
  • 刺激の強い食べ物を避ける
  • ビタミンB群を多く含んだ食べ物を摂る
  • 栄養バランスのとれた食生活を送る
  • ストレスのない生活を送る
  • 口腔内の乾燥を防ぎ、清潔を保つ
  • なかなか治らない場合は歯科医院で受診する

口内炎を素早く治すため、もしくは発症リスクを抑えるために、各ポイントを確認しておきましょう。

薬を塗る

口内炎用の市販薬を使うことで、治癒までの期間を短縮させられる場合があります。薬は塗り薬だけでなく、スプレータイプやテープタイプのものもあるため、状況に応じて最適なものを選びましょう。触れても痛くない場合は塗り薬、我慢できないほどの痛みがある場合はスプレーもしくはテープタイプがおすすめです。

刺激の強い食べ物を避ける

刺激の強い食べ物は口内炎を悪化させます。以下のような食べ物・飲み物は、口内炎が治るまで控えましょう。

<口内炎を悪化させやすい食べ物・飲み物の特徴>

  • 辛いもの
  • 味が濃いもの
  • 熱いもの
  • 糖質が多いもの

意外に感じるのは「糖質が多いもの」かもしれません。たとえばお米や麺類は飲食の際に患部を刺激することはないものの、多量に摂取するとビタミンB群の消費を早めてしまいます。次の項目で解説するとおり、ビタミンB群は口内炎の治療において重要な成分なので、できる限り無駄な消耗を避けましょう。

ビタミンB群を多く含んだ食べ物を摂る

ビタミンB2やB6には、皮膚や粘膜の機能を活性化させたり、免疫機能の働きを維持させたりする作用が含まれています。ビタミンB群を多く含む以下のような食べ物を多く摂ることで口内環境を改善させられるため、口内炎からの早期回復に期待できるでしょう。

【ビタミンA、B2、B6を多く含む食べ物】

種類多く含む食べ物
ビタミンB2牛・豚レバー、魚類、納豆など
ビタミンB6牛レバー、鶏のささみ、まぐろ、ピスタチオ、ヒマワリの種、にんにくなど

栄養バランスの良い食生活を送る

先述したビタミンB群に加え、ビタミンAにも免疫機能の維持や皮膚・粘膜の新陳代謝を高める作用が備わっています。ビタミンだけでなく栄養バランスのとれた食生活を送ることで、体の調子が整い早期回復を見込めるでしょう。

ストレスのない生活を送る

野原で寝転ぶ女性

ストレスがたまると免疫力が低下して、口内炎が完治するまでの時間が延びてしまいがちです。現代人にとってストレスを完全になくすことはまず不可能ですが、リラックスできる時間を増やすなどの工夫を凝らしながら、ストレスのない生活を送りましょう。

口腔内の乾燥を防ぎ、清潔を保つ

口腔内が乾燥すると細菌が繁殖しやすくなり、口内炎の治癒までに時間がかかってしまいます。口腔内の細菌を減らすことが口内炎を素早く完治させるためのコツになるので、水分を多く摂ったり、歯磨きを欠かさずに行ったりして清潔な状態を保ちましょう。

なかなか治らない場合は歯科医院で受診する

歯茎にできる口内炎は、発症から1~2週間程度で自然に治ります。目安として2週間が経過しても治る気配がない場合は、歯科医院で受診してその他の病気の可能性を探りましょう。次の項目でご紹介するような「歯肉がん」などの病気が見つかる可能性もあります。

歯茎のできものは口内炎以外にもある

歯科治療の様子

歯茎のできものは口内炎ではなく、以下の病気が原因で発生しているかもしれません。

<歯茎にできものができた際に考えられる口内炎以外の病気>

  • 瘻孔(ろうこう)
  • エプーリス
  • 歯肉がん(口腔がん)

それぞれの病気の特徴をご紹介します。

瘻孔(ろうこう)

歯の根元付近にできたニキビのような穴が瘻孔です。歯の神経が侵され、歯の根元に細菌が集中したことが原因で膿が出てしまい、これが突き抜けた際に瘻孔が発生します。瘻孔は「サイナストラクト」とも呼ばれ、歯の治療を行うまでは治りません。

エプーリス

歯と歯茎の間にできたできもののことを「エプーリス」といいます。良性腫瘍であり、放置していてもがん化はまずありません。気になる場合は切除も可能なので、歯科医院に相談して治療を受けましょう。

歯肉がん(口腔がん)

歯茎からの出血をともなう場合は、歯肉がんが口内炎のような症状を発生させている原因かもしれません。通常の口内炎とは違って治りにくく、むしろ肥大化するケースも珍しくないため、口内炎がなかなか治らずに大きくなっていると感じたら歯肉がんを疑いましょう。

まとめ

口内炎は頬や唇の裏だけでなく歯茎にできることもあります。口内炎ができた場合は適切な方法で対処して、早期回復を目指しましょう。また、一般的な口内炎には見られない症状をともなう場合や、発症から2週間が経過しても改善されない場合は、他の疾患を疑って歯科医院の受診をおすすめします。

高輪クリニックでは口内炎の状況の確認や治療も承っております。歯科だけでなく、医科との横のつながりがあることが当院の強みです。瘻孔やエプーリスなどの可能性も考慮しながら慎重に検査・治療を行うため、不安をお抱えの方も安心して当院をご利用ください。

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