この記事では「仮歯のまま1年以上過ごすことはあるのか」について紹介していきます。
結論、歯ぐきや顎の骨に問題があると、仮歯を一年以上入れる場合もあります。
他にも「仮歯の役割」や「仮歯のよくある質問」について解説します。
ぜひこの記事を参考に、仮歯について理解を深めてみてください。
仮歯のまま1年以上過ごすことはある?
基本的に仮歯を入れる期間は数ヶ月で完了しますが、歯茎が炎症を起こしてしまったり、顎の骨に問題がある場合には、仮歯のまま1年以上過ごすこともあります。
期間が長くなってしまう原因については、歯周病が主な原因とされています。
歯茎や顎の骨に問題がなく、セラミッククラウンやインプラントなどの施術であれば、2~3ヶ月で仮歯を外して治療を完治させることが可能です。
仮歯とは
仮歯とは、むし歯やインプラントなどの治療時に使用するかぶせもののことを指します。
具体的に仮歯について、以下3つの項目について紹介していきます。
- 仮歯の性質
- 仮歯の期間
- 仮歯の料金
これから歯の治療を受ける予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
仮歯の性質
仮歯の性質は、歯科専用のプラスチックを用いて作成されているため、硬い食べ物を噛んでしまうと割れてしまう可能性があるため、あらかじめ注意が必要です。
基本的に、単色でしか作ることができず、ザラザラとして質感になるため、デザイン性は低いと言えるでしょう。
また、インプラントを入れる際には、長期間仮歯を使用するため、一般的な歯科専用のプラスチックではなく、以下のような材料を使用する場合があります。
- 硬質レジン
- 充填用レジン
- 金属冠
上記のように、最終のかぶせものやインプラントなどに近い色合いで仮歯を作成することも可能です。
仮歯の期間
仮歯の期間は、一人ひとりの治療の進行状況によって異なるため、担当している歯科医師に聞いてみることをおすすめします。
治療期間内に仮歯を付けることは問題ありませんが、治療を受けておらず長期間仮歯を付けることはトラブルの原因になるため避けましょう。
また、仮歯をつけっぱなしにしてしまうと、新しく作成しているかぶせものや人工歯が合わなくなってしまうリスクもあるため、あらかじめ注意が必要です。
仮歯の料金
仮歯の料金については、基本的に保険が適用されるため、比較的費用が安く仮歯を付けることが可能です。
保険適用外で仮歯を作成してしまうと、数万円ほど掛かってしまう場合があります。
仮歯の役割り
仮歯の役割については、主に以下4つが挙げられます。
- 刺激から守る
- 見た目を良くする
- 最終的な形状を決めやすくなる
- 口腔内を安全に保つ
それぞれの項目について紹介していきますので、これから仮歯を付ける予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
刺激から守る
仮歯は、歯磨きや噛むときの刺激などから守ることができます。
神経が生きている状態だと、痛みを感じやすくなってしまうリスクが高くなるため、痛みを抑えるためには、必要不可欠なものと言えるでしょう。
また、神経が死んでしまっている場合には、痛みを感じることはありませんが、歯が脆くなってしまい、歯が破損してしまうリスクを最小限に抑えることにもつながります。
見た目を良くする
仮歯を付けることによって、デザイン性を高めることが可能です。
仮歯は、歯の治療中でも、見た目を気にせずに過ごすことができるため、普段の生活に支障をきたすことを防ぐことができます。
さらに、高いデザイン性を求めたい方は、硬質レジンなどの材質を使用している仮歯を選択することをおすすめします。
最終的な形状を決めやすくなる
仮歯を入れることによって、最終的なかぶせものや人工歯の形状を決めやすくなるメリットが挙げられます。
仮歯を入れないで、かぶせものや人工歯を入れてしまうと、顎や歯茎が多少変化してしまい、嵌合や噛み合わせが悪くなってしまうケースも少なくありません。
また、仮歯を付けてみて、後から形状を変更することができるため、どの形状が自分にとって一番良いかどうかも確認することが可能です。
口腔内を安全に保つ
仮歯が無い状態で過ごしてしまうと、噛み合わせが悪くなり、口腔内の粘膜などを傷つけてしまうリスクが高くなります。
例として、インプラントを付ける治療過程で、仮歯が無かった場合には、金属がむき出しになってしまい、口の中を傷つけてしまうケースも考えられます。
口腔内が傷ついてしまうと、感染症などのリスクも高くなってしまうので、気を付けてください。
仮歯の注意点
仮歯の注意点を把握しておくことで、トラブルを未然に防ぐことにもつながります。
具体的な仮歯の注意点については、以下4つが挙げられます。
- しっかりと歯磨きを行う
- 仮歯が外れたり欠けたりしたら放置しない
- 粘着偽のある食べ物は避ける
- 仮歯のまま治療を放置しない
それぞれの注意点について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
しっかりと歯磨きを行う
仮歯本体は虫歯になることはありませんが、歯垢や食べ残しなどがあるとその周辺の歯に悪影響を与えてしまうため、しっかりと歯磨きを行うことが重要です。
基本的には、通常の歯と同じように歯磨きすることに問題ありません。
先端が細くなっているコンパクトタイプの歯ブラシを使用することによって、より効率よく歯磨きを行うことが可能です。
仮歯が外れたり欠けたりしたら放置しない
仮歯が外れたり欠けたりしたら放置せずに、なるべく早く治療を受けるようにしましょう。
そのまま放置してしまうと、むき出しになった歯肉が傷ついたり、顎骨に細菌が入り込んでしまうなどのリスクが高くなります。
最悪の場合には、顎の骨が溶けてしまい、最終的に付けるかぶせものや人工歯が使えて無くなってしまう可能性があるため、あらかじめ注意が必要です。
粘着性のある食べ物は避ける
仮歯を付けている時には、ガムやキャラメルなどの粘着性の高い食べ物は避けるようにしましょう。
また、硬い食べ物も仮歯が割れてしまう原因になってしまうため、硬いものを食べる際には、仮歯では無い歯で噛むようにすることをおすすめします。
仮歯のまま治療を放置しない
仮歯は、長期間耐えられるようにできておらず、仮歯のまま治療を放置してしまうと、虫歯や歯周病の原因にもなってしまいます。
また、長期間治療を受けることができていない状態だった場合も、仮歯がすり減ってしまう可能性があるため、なるべく早く治療を受けることをおすすめします。
仮歯が外れた場合の対処方法
仮歯が外れた場合の対処方法を理解しておくことで、慌てずに適切に対処することにもつながります。
具体的に仮歯が外れた場合の対処方法については、以下が挙げられます。
- 取れてしまった仮歯を無くさないように保管する
- 仮歯を自分付けない
それぞれの対処方法について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
取れてしまった仮歯を無くさないように保管する
仮歯が取れてしまった場合には、歯科医院で再度付け直すことが可能なので、無くさないようにしっかりと保管しましょう。
また、割れてしまった際にも、破片も一緒に保管しておけば、仮歯を修復できる可能性があります。
万が一、仮歯をなくしてしまったら、再度仮歯を作り直さなければいけません。
仮歯を自分付けない
仮歯が外れてしまっても、自分で付けずに速やかに歯科医院で治療をしてもらいましょう。
自分で付けてしまうと、また外れやすくなってしまい、飲み込んでしまう可能性が高くなってしまいます。
仮歯のよくある質問
仮歯のよくある質問を把握しておくことで、仮歯について理解を深めることにもつながります。
具体的に、仮歯のよくある質問については、以下が挙げられます。
- 仮歯で食事はできますか?
- 仮歯はどれくらいで作成できますか?
- 仮歯のままで長期間過ごしても良いですか?
それぞれの質問について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
仮歯で食事はできますか?
仮歯で食事をすることは可能です。
しかし、硬いものや粘着性のある食べ物は、欠けてしまったり、取れてしまうリスクが高いため、あらかじめ注意が必要です。
万が一、食事で取れてしまっても、すぐに付けることができるため、なるべく早く治療を受けるようにしましょう。
仮歯はどれくらいで作成できますか?
仮歯は、歯並びや症状によっても異なりますが、基本的には10分程度で作成することが可能です。
仮歯の料金は約3,000円で作成できますが、クリニックによって異なるため、確認しておきましょう。
見た目に少し違和感がある場合には、すぐに修正することができるため、気軽に相談してみることをおすすめします。
仮歯のままで長期間過ごしても良いですか?
仮歯は、最終的な歯が入る前のつなぎとして使用しているだけなので、1年以上も使い続けることはやめましょう。
セラミックや金属に比べて、柔らかい素材でできているため、長期間使用していると、いつの間にか削れてしまうリスクもあります。
また、取り外すことを前提に作成されているため、歯茎との隙間があり、虫歯や歯周病の原因にもなってしまうため、あらかじめ注意が必要です。
このように、見た目に問題が無いように見えても、なるべく早く治療を受けるようにしましょう。
仮歯について理解を深めよう!
今回は、仮歯について詳しく知りたい方に向けて、仮歯の役割や仮歯が外れた場合の対処方法などについて紹介しました。
仮歯の役割については、以下が挙げられます。
- 刺激から守る
- 見た目を良くする
- 最終的な形状を決めやすくなる
- 口腔内を安全に保つ
また、仮歯が外れた場合の対処方法を理解しておくことで、慌てずに適切に対処することにもつながります。
今回紹介したことを参考に、仮歯について理解を深めてみてください。