マウスピースはデリケートなものであるため、マウスピースをつけたままの食事には注意しなければなりません。
この記事では、マウスピースをつけたままの食事について避けたほうがいい理由について紹介します。
また、マウスピースを着用するにあたっての注意点について解説するのでマウスピースを利用される際の参考にしてください。
マウスピースの使い方を守って正しい矯正をしましょう!
<この記事で分かること> マウスピースをつけたまま食事してはいけない? マウスピースをつけたまま食べられるものには何がある? マウスピースを使用する際はどんなことに注意すればいい? ワイヤー矯正でマウスピースの欠点を補える?
マウスピースをつけたままの食事は原則NG!
マウスピースをしながらの食事は原則としてNGです。
理由としては、以下3点が挙げられます。
それぞれ詳しく確認していきましょう。
- マウスピースが変形する
- マウスピースに色がついてしまう
- 虫歯・歯周病の原因になる
原因1.マウスピースが変形する
マウスピースをしたまま食事をするとマウスピースが変形してしまうことがあります。
マウスピースは柔らかいプラスチック状のもので作られています。
そのため、咀嚼をしたり食べ物の温度などで刺激を受けたりするとマウスピースが変形してしまうのです。
マウスピースが変形してしまうと正しい矯正の効果が得られません。
このような事態を避けるため、食事をする際にはマウスピースを外すようにしてください。
原因2.マウスピースに色がついてしまう
マウスピースをしたまま食事することで、マウスピースに食べ物の色が移ってしまいます。
マウスピースに着色してしまうと、外見上も見栄えが悪くなってしまいます。
マウスピースは定期的に洗浄するようにしておきましょう。
<色の濃い食べ物>
チョコレートなどのお菓子
ソース・ケチャップなどの調味料
ワインやコーヒーなどの色が濃い飲み物
タバコにも注意
マウスピースをする際は食事だけでなくタバコにも注意する必要があります。
タバコに含まれるニコチンなどの成分でマウスピースが変色してしまうのです。
また、タバコの煙で口の中が乾燥してしまうと口の中にある細菌が増えてしまいます。
タバコを吸う際はマウスピースを外すか、マウスピースを装着している期間は禁煙をするなどタバコを避けるようにしましょう。
原因3.虫歯・歯周病の原因になる
マウスピースをつけたまま食事をすると、食べ物のかすがマウスピースに付着してしまいます。
そのまま放置していると虫歯や歯周病の原因になってしまいます。
せっかく歯磨きをしていてもマウスピースが汚れていると虫歯を引き起こしてしまうのです。
虫歯や歯周病を避けるためにも食事の際にはマウスピースを外すようにしましょう。
マウスピースをつけたまま食べられるもの
マウスピースをつけたまま食べられるものにはどのようなものがあるでしょうか?
原則として、マウスピースをつけたまま飲食はできないと思ってください。
唯一飲めるものとして、水やミネラルウォーターのみ飲食可能です。
熱いお湯や砂糖水程度であれば問題ない、と思うかもしれません。
しかし、砂糖水は歯に悪影響があるためマウスピースをつけたまま飲むのは控えましょう。
水やぬるいお湯はOK!
マウスピースをつけたまま飲食しても問題ないのは水とぬるいお湯のみです。
お湯は熱すぎるとマウスピースが変形してしまうことがあるので、40度までの温度にしておきましょう。
40度を超えるお湯の場合、マウスピースが変形してしまうことがあります。
色の濃い飲み物はNG!
コーヒーや緑茶などの色の濃い飲み物はマウスピースに着色する可能性があるため控えましょう。
マウスピースは透明で目立ちづらいものですが、コーヒーなどの色素が付着してしまうと目立ってしまいます。
マウスピースが目立ってしまうと外見が気になってしまうこともあるでしょう。
色が付着してしまうことを避けるため、マウスピースは定期的に水などで洗浄してください。
砂糖の入った飲み物はNG!
マウスピースの着用中はジュースなどの砂糖が入った飲み物もNGです。
砂糖の入った飲み物を口に含んではいけません。
砂糖がマウスピースに付着してしまうと虫歯や歯周病の原因になってしまいます。
スポーツドリンクや微糖のコーヒーにも少量の砂糖が含まれているのでマウスピースの着用中は飲むのを控えましょう。
シュガーレスのど飴
マウスピースを着用中は砂糖の入ったものを食べてはいけません。
しかし、砂糖の入っていない飴はマウスピース着用中にも食べてもOKです。
また、ガムやタブレットなども砂糖の入っていないものを選べば問題ありません。
ただし、咀嚼する力によってマウスピースがずれてしまうことがあるので注意してください。
マウスピースを利用するときの注意点
マウスピースの効果を正しく発揮するためには、正しく使用方法を守る必要があります。
ここでは、マウスピースを正しく使うための注意点やメンテナンスの方法を確認していきましょう。
食事の後は必ず歯磨きをする
マウスピースの着用期間中に限りませんが、食事の後は必ず歯磨きをするようにしましょう。
食事をする際はマウスピースを1度外すことになります。
食事をした後の歯ブラシを忘れてマウスピースを再着用してしまうと、食べたあとのかすがマウスピースに付着してしまいます。
歯石がそのままマウスピースに付着して、虫歯や歯周病の原因になってしまうでしょう。
せっかく丁寧にマウスピースの取り外しをしても、歯ブラシをしなければ意味がありません。
食事の後は歯磨きをしてからマウスピースを再着用しましょう。
食事した後は忘れずにマウスピースをする
食事した後は面倒でも忘れずにマウスピースをしましょう。
マウスピースは適切な時間着用して、歯並びが矯正されています。
マウスピースを再着用せずに放置していると矯正の効果が薄れてしまいます。
また、マウスピースを使用している期間中はなるべく間食を控えて、マウスピースを付けていない時間を減らすようにしましょう。
マウスピースケースを丁寧に扱う
マウスピースを使用している際に役に立つのがマウスピースケースというアイテムです。
マウスピースを取り外している間は、マウスピースケースに収納します。
しかし、ケースが汚れているとマウスピースも汚れてしまうので、マウスピースケースは丁寧に取り扱いましょう。
また、マウスピースの取り外しはなるべく人前で取り外しするのを避け、一目につかないところで外すことがマナーです。
マウスピース矯正はいつ外す?
ここでは、マウスピースを使う際に気になる疑問点についていくつか答えていきます。
- Q1.マウスピース矯正は最低何時間つける?
- Q2.マウスピースの上手な外し方は?
- Q3.マウスピースは1日何回外す?
- Q4.マウスピースの着用期間
Q1.マウスピース矯正は最低何時間つける?
マウスピースを着用する時間の目安としては、1日あたり20時間以上の装着が必要とされています。
食事と歯磨き以外の時間は常に装着するイメージです。
睡眠中にも着用するため、ほぼ1日中マウスピースを装着しなければなりません。
初めのうちは違和感があって大変と思うかもしれませんが、習慣づくことで自然とマウスピースが馴染みます。
Q2.マウスピースの上手な外し方は?
マウスピースを上手に外すにはコツがあります。
マウスピースの左右にある縁に爪や指をかけて、マウスピースを少し浮かせるようにすれば自然にマウスピースを外せます。
奥歯から順に外すことで無理なく外せるでしょう。
マウスピースの取り外しが苦手、という方には専用のリムーバーも販売されています。
Q3.マウスピースは1日何回外す?
マウスピースを外すのは食事の時と歯磨きのときです。
食事と歯磨きはセットで行うため、マウスピースを外すのは食事の時のみとなります。
1日3食の場合は1日に3回マウスピースを外すことになります。
間食をするとマウスピースを取り外す機会が増えるため、マウスピースを付けている期間はなるべく間食を控えるようにしましょう。
Q4.マウスピースの着用期間
マウスピースの着用期間には個人差がありますが、6ヵ月間~2年間が目安です。
元々の歯並びによっても着用期間は異なります。
矯正する範囲によって着用期間は変わるものです。
前歯のみなど、部分的に矯正する場合は半年ほどで矯正が終了するケースもあります。
歯の全体を矯正する場合、長ければ2年間という期間が必要です。
取り外しの手間をなくすならワイヤー矯正がおすすめ!
矯正中の食事制限が面倒に感じる場合はワイヤー矯正がおすすめです。
ワイヤー矯正は「ワイヤー」と「ブラケット」という器具を装着して歯を動かす矯正方法です。
ワイヤー矯正はクリニックで取り付けた後は取り外す必要がないため、自己管理の必要がありません。
ワイヤー矯正のメリット
ワイヤー矯正は食事制限がないこと以外にも適用範囲が広いというメリットがあります。
ワイヤー矯正は細かい歯の移動にも融通が効くので、マウスピース矯正よりも細かい調整が可能です。
<ワイヤー矯正のメリット>
・食事制限がない
・自己管理が不要
・矯正の適用範囲が広い
ワイヤー矯正のデメリット
ワイヤー矯正はマウスピース矯正と比べて痛みが強い傾向にあります。
常に口の中に器具を埋め込むため、慣れていないと違和感があるかもしれません。
また、ワイヤー矯正は目立ってしまうため、見た目が気になる人も多いです。。
料金の違い
マウスピース矯正による場合でもワイヤー矯正による場合でも、料金に大きな違いはありません。
しかし、見た目が気になるという場合は歯の裏側に取り付ける「裏側矯正」あるいは「ハーフリンガル矯正」という方法は、表側矯正よりも料金が高くなります。
種類 | 料金相場 |
---|---|
表側矯正(ワイヤー矯正) | 60~100万円 |
裏側矯正(ワイヤー矯正) | 100~150万円 |
ハーフリンガル矯正(ワイヤー矯正) | 80~150万円 |
マウスピース矯正 | 50~100万円 |
マウスピースの正しい使い方を守ろう!
マウスピースを着用中には食事制限など、いくつか守らなければならない点があります。
マウスピースを付けている間は基本的に水しか飲んではいけません。
色の濃い食べ物や熱いお湯などはマウスピースを変色したり変形させる恐れがあるため、取り扱いに注意が必要です。
シュガーレスのど飴など、砂糖が入っていないものは口に含んでもOKです。
マウスピースを着用中は食事制限ではなく、食事のたびに歯磨きが必要など自己管理を徹底する必要があります。
マウスピースの食事制限が面倒な場合はワイヤーによる矯正方法もおすすめです。
ワイヤー矯正では食事のたびに器具を取り外す必要がないため、自己管理が面倒という方におすすめです。
自分に合った矯正方法を選んで綺麗な歯並びを手に入れてください!