ラミネートベニアを検討している人の中には、ラミネートベニアのデメリットが気になっている人もいるのではないでしょうか?
ラミネートベニアは、短期間できれいな白い歯を手に入れられるというメリットはありますが、歯を削る必要が出てきたり、破損の可能性があったりとデメリットも見られます。
この記事では、ラミネートベニアのメリット・デメリットや治療の際の注意点を解説しているので、ラミネートベニアをするかどうか悩んでいる人は、参考にしてみてください。
- ラミネートベニアとは?
- ラミネートベニアのデメリット
- ラミネートベニアのメリット
- ラミネートベニアはどのようなことに注意しなくてはいけないのか
ラミネートベニアはデメリットが多い?
「ラミネートベニアの治療例や治療した人の体験談を見ていると、デメリットが多いように思うけど、実際のところはどうなんだろう?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
ラミネートベニアの治療を受けるとき、メリット・デメリットをしっかり理解しておかないと、後悔してしまう可能性があります。
まずは、ラミネートベニアのメリット・デメリットを解説していくので、ラミネートベニアを検討中の人はしっかりチェックしていきましょう。
ラミネートベニアとは?
ラミネートベニアは、セラミックの薄い板を歯に張り付けて審美性を高める治療方法です。
つけ爪のようなイメージで、歯の形、歯並びを整えられます。
ただし、ラミネートベニアを取り付ける歯は0.3mm〜0.5mm程度削らなくてはいけません。
ラミネートベニアのデメリット
ラミネートベニアのデメリットとしてよくあげられるのは、保険外診療になることや健康な歯を削らなくてはいけないことです。
また、セラミックを使用しているため、歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は適応されない可能性があります。
ラミネートベニアのデメリットをくわしく解説していくので、自分にとってデメリットは大きいか考えてみてください。
- 保険適用外治療になる
- 健康な歯を削らなくてはいけない
- 剥がれる可能性がある
- 強い力がかかると欠けてしまう
- 歯並びの根本をなおすことはできない
保険適用外治療になる
ラミネートベニアは、保険を使っての治療ができません。
歯1本治療するのに10万円以上かかることもあるので、費用を抑えたい人にとっては大きなマイナス面となるでしょう。
とくに、すべての歯をラミネートベニアに変えようと思っていた場合、非常に治療費用が高額になります。
健康な歯を削らなくてはいけない
ラミネートベニアは歯に直接接着剤で貼り付けるので、厚みが気になるときは歯を削らなくてはいけません。
削る厚みは0.3mm〜0.5mm程度なので、神経に影響を与えませんが、歯に負担をかけてしまう可能性が高いです。
歯を削らずに装着できるラミネートベニアもありますが、適応が限られています。
剥がれる可能性がある
ラミネートベニアに強い力がかかったり、接着剤の劣化により接着部分が剥がれて取れてしまう可能性があります。
剥がれたラミネートベニアに破損がなければ、再接着可能です。
しかし、ラミネートベニアに破損が見られる場合は、再制作しなくてはいけません。
強い力がかかると欠けてしまう
ラミネートベニアはセラミックで作られているため。強い力がかかるとヒビが入ったり欠けたりする可能性があります。
食いしばりや歯ぎしりの癖がある人は、ラミネートベニアの破損リスクが高いです。
どうしてもラミネートベニアの治療を受けたい場合は、夜間に着用するマウスピースを使用しましょう。
歯並びの根本をなおすことはできない
ラミネートベニアは歯のねじれやすきっ歯を改善できますが、歯並びを根本的に治療することはできません。
歯がガタガタなことにコンプレックスを感じている人や、出っ歯、受け口を治療したいと思っている人は、ラミネートベニアではなく矯正治療を検討しましょう。
矯正治療については、下記の記事を参考にしてみてください。
ラミネートベニアのメリット
これまで紹介したように、ラミネートベニア二はデメリットも多いですが、同じだけメリットも多い治療方法です。
たとえば、短期間で歯の形や歯並びを整えられるので、忙しい人でも治療を受けるハードルが低いでしょう。
ほかにも、以下のようなメリットがあります。
- 治療期間が短い
- 1本から治療できる
- 好みの色に変えられる
- 変色しにくい
- 歯の形を整えられる
治療期間が短い
ホワイトニングや矯正治療の場合、継続しての通院や、年単位での通院が必要になりますが、ラミネートベニアの治療は2回〜4回程度で終了します。
治療期間が短いので、何回も歯科医に通うのが億劫だという人や、忙しくて継続して通院するハードルが高いという人におすすめです。
また、治療が終了したら調整などの必要がないこともメリットといえるでしょう。
1本から治療できる
矯正の場合、1本の歯を治療するために部分的な矯正を受けなくてはいけませんが、ラミネートベニアは1本から治療が受けられます。
部分矯正よりも短期間に費用を抑えた治療を受けられるでしょう。
歯を1本〜2本だけ治したいという人におすすめです。
好みの色に変えられる
ラミネートベニアは歯を綺麗な白色に変えられます。
ホワイトニングでは治療ができないホワイトスポットやテトラサイクリン、金属による着色に悩んでいる人におすすめです。
歯のマニキュアのように後戻りがないので、歯の色に悩むことがなくなります。
変色しにくい
ラミネートベニアで使用されるセラミックは、劣化による変色が少ないといわれています。
長期間白い歯を維持できるので、ホワイトニングのような定期ケアは必要ありません。
また、メタルボンドのように金属を使用していないので、歯茎が変色することもありません。
歯の形を整えられる
ラミネートベニアは歯の形に加工したセラミックを歯に貼り付けるので、理想の歯の形に整えることも可能です。
歯の形にコンプレックスがある人も、簡単にコンプレックスを解消できるでしょう。
ラミネートベニアはどのようなことに注意しなくてはいけないのか
メリット・デメリットをチェックした結果、前向きに治療を受けようと思っている人は、ラミネートベニアの注意点も把握しておくのがおすすめです。
ラミネートベニアの治療に踏み切る前に注意点が分かっていれば、安心して治療を受けられるでしょう。
ここからは、ラミネートベニアの治療を受ける際の注意点を紹介するので、チェックしてみてくださいね。
- 適応される症状
- 材料による違い
- 種類による違い
- ラミネートべニアとセラミッククラウンとの違い
- 費用
- 寿命
適応される症状
ラミネートベニアは、歯ぎしりや食いしばり、噛み合わせに癖がある人にはおすすめできません。
上記に当てはまる人は、ラミネートベニアが破損してしまう可能性があるので、ほかの治療方法を検討しましょう。
ラミネートベニアが適応とされる症状は、以下の通りです。
- テトラサイクリン歯
- すきっ歯
- 歯が小さい
- 歯が欠けている
- 歯がねじれている
- 歯のでこぼこが気になる
- 歯の形が気になる
- ホワイトスポットがある
材料による違い
現在ラミネートベニアの材料として一般的なものは、以下の2種類です。
それぞれの素材で特徴が異なるので、自分に適した方を選びましょう。
- e-max
- ジルコニア
e-max
e-maxは、強度が高く透過性の高い素材です。
透過性が高く、自然な歯に近い色に仕上げられます。
しかし、もとの歯の色を拾ってしまう可能性があるので、テトラサイクリン歯やホワイトスポットに悩んでいる人にはおすすめできません。
ジルコニア
ジルコニアは、e-maxよりもさらに強度の高い素材です。
透過性が低いので、テトラサイクリン歯やホワイトスポットに悩んでいる人にもおすすめです。
しかし、自然な見た目を求めている人にとっては、のっぺりして見えるかもしれません。
種類による違い
ラミネートベニアは、治療方法によって3つの種類に分けられます。
それぞれ適応する症状が異なるので、自分の歯にあった治療方法を選択しなくてはいけません。
ラミネートベニアの種類は、以下の通りです。
- フルラミネートベニア
- パーシャルラミネートベニア
- ノンプレップベニア
フルラミネートベニア
フルラミネートベニアは、歯全体にセラミックを貼り付ける治療方法です。
歯の表面を削ってシェルを貼り付ける必要があります。
歯全体を覆うシェルを貼り付けるので、歯の色や形で悩んでいる人におすすめです。
パーシャルラミネートベニア
パーシャルラミネートベニアは、部分的にセラミックを貼り付ける治療方法です。
すきっ歯や歯の欠けに使用される治療方法で、元々の歯の色と合わせてシェルを制作しなくてはいけません。
細かな調整が必要なので、技師の技術に左右されます。
ノンプレップベニア
ノンプレップベニアは、歯の表面を削らずに貼り付けられる治療方法です。
自分の歯を削らなくて良いので、健康な歯をそのまま残せます。
しかし、シェルの厚みがでるので、歯に違和感を覚える可能性が高いです。
ラミネートべニアとセラミッククラウンとの違い
ラミネートベニアとセラミッククラウンは、どちらもセラミックを用いて歯の審美性を高める治療ができます。
ラミネートベニアが歯の表面にシェルを貼り付ける方法なのに対して、セラミッククラウンは歯全体をセラミックで覆う治療を行います。
ラミネートベニアに比べてセラミッククラウンは歯を削る量が多いため、健康な歯を残したい人にはラミネートベニアがおすすめです。
費用
ラミネートベニアの治療費用は、1本あたり5万円~15万円程度です。
自由診療なので歯科医によって費用に大きな開きがあります。
歯科医ごとに費用に含まれる治療内容が異なるので、ラミネートベニアの費用にメンテナンス費用はあるのか?追加される費用はないか確認しておきましょう。
寿命
ラミネートベニアの寿命は、10年〜20年程度といわれています。
しかし、ラミネートベニアの接着剤の寿命は5年程度とされているので、定期的に検診で状態を確認しておきましょう。
とくに、マウスピースを使用していない人は、3年ごとの定期検診を受けることをおすすめします。
ラミネートべニアがおすすめな人
ラミネートベニアは短期間で歯をきれいにできる魅力的な治療方法ですが、すべての人に適応される治療ではありません。
最後に、ラミネートベニアがおすすめな人・おすすめできない人を解説するので、自分の場合は適応されるのか確認してみてくださいね。
- 短期間で歯をきれいにしたい人
- 歯の形を変えたい人
- すきっ歯を治したい人
- ホワイトニングでは治せない変色がある人
短期間で歯をきれいにしたい人
ラミネートベニアは短期間で歯の治療を終えたい人におすすめです。
2回〜4回の通院で治療がすべて終わるので、忙しくて歯科医に通えないという人でも比較的気軽に治療を受けられるでしょう。
歯の形を変えたい人
歯が小さい、欠けがあるなど、歯の形自体を整えたい人にもラミネートベニアはおすすめです。
セラミックで作ったシェルを歯の表面に貼り付けるので、理想の歯の形に整えられます。
すきっ歯を治したい人
ラミネートベニアはすきっ歯の悩みを解消するのにおすすめです。
歯の隙間を埋める治療であれば、歯を削らずに治療できる可能性もあります。
ホワイトニングでは治せない変色がある人
ラミネートベニアは、薬の副作用などでホワイトニングでは治せない変色があるひとにもおすすめです。
ホワイトニングでは治せない着色に悩んでいる人は、e-maxよりもジルコニア素材を選ぶといいでしょう。
ラミネートべニアがおすすめできない人
ラミネートベニアが適応されないのは、食いしばりや歯ぎしりの癖がある人や、重度むし歯がある人です。
上記に当てはまる人は、セラミックに強い力がかかり破損するリスクが高いため、ラミネートベニアでの治療ができない可能性があります。
食いしばりや歯ぎしり、重度むし歯がある人は、ほかの治療方法も検討しましょう。
ラミネートべニアをするならリスクを理解して治療を受けよう
ラミネートベニアは、短期間で歯をきれいに整えられる魅力的な治療方法です。
しかし、メリットだけでなくデメリットも多いので、しっかりリスクを理解して治療を受けなくてはいけません。
ラミネートベニアの治療を受けるか悩んでいる人は、この記事を参考に治療を検討してみてくださいね。