「もうアラサーだから歯列矯正をしても意味ないかな?」「歯列矯正は若いうちにしないとダメなんだろうか?」と歯列矯正を諦めている人もいるのではないでしょうか?
歯列矯正には年齢制限があると思っている人もいますが、実際に年齢制限はありません。
この記事では、大人の歯列矯正について、子どもの矯正と比較しながら紹介するので、歯並びに悩んでいる人は参考にしてみてくださいね。
- 歯列矯正の年齢制限
- 大人の歯科矯正のメリット・デメリット
- 大人の矯正と子どもの矯正の違い
- 大人の歯列矯正の種類や費用
- 大人が歯列矯正を受ける際のポイント
歯列矯正に年齢制限はある?大人が治療をはじめることにデメリットはあるのか?
歯列矯正に年齢制限はありません。
しかし、子どものうちに矯正をするのと違って、デメリットも存在します。
まずは、大人の矯正のメリット・デメリットや年齢制限について解説していくので、歯並びが気になっている人は参考にしてみてください。
歯列矯正は何歳からはじめても大丈夫!
歯列矯正を受けるのに年齢制限は設けられていないので、何歳からでもはじめられます。
しかし、口腔内の環境が悪い場合は、矯正治療が受けられません。
一定以上の年齢になると歯列矯正ができないといわれる理由は、歯周病やむし歯などの口腔内の環境が悪化していることが原因に挙げられるため、この問題をクリアできていれば高齢者でも矯正治療は可能です。
大人の歯科矯正にメリット・デメリットはある?
大人になってからの歯科矯正には、子どもの矯正にはないメリットがあります。
しかし、同じ分だけデメリットもあるので、メリット・デメリットを天秤にかけて矯正するかどうか検討しなくてはいけません。
大人の歯科矯正に関するメリット・デメリットを紹介するので、この記事を参考に矯正の検討をしてみてくださいね。
大人の歯科矯正のメリット
一定以上の年齢の人が歯科矯正を受けると、歯並びが改善されることで顔の歪みが解消し、若返り効果が期待できます。
歯並びがキレイになることで、コンプレックスが解消されたり、歯周病やむし歯対策になったりもします。
大人の歯科矯正のメリットをくわしく解説していくので、どのような魅力があるのかチェックしてみてください。
- コンプレックスが解消される
- 若返る
- 歯周病対策になる
- 不調が改善する可能性がある
- 消化がよくなる
コンプレックスが解消される
歯科矯正をすると歯並びが整うため、出っ歯や受け口が解消されます。
口元のコンプレックスが解消されるので、自信にも繋がるでしょう。
また、年齢とともに気になるすきっ歯も解消されます。
若返る
歯科矯正をして歯並びが整うと、歯並びが原因で起こっていた顔の歪みが改善されます。
顔の歪みが改善されると、ほうれい線が解消されてこれまでよりも若く見えるでしょう。
また、歯並びが整うことで横顔もきれいになります。
歯周病対策になる
歯科矯正によって歯並びがきれいに整うと、ブラッシングがしやすくなります。
その結果、歯周病やむし歯対策に繋がります。
矯正前よりも歯をきれいな状態で保てるので、歯の健康寿命も延びるでしょう。
不調が改善する可能性がある
歯科矯正によって歯並びが整うと、不調が改善される可能性があります。
歯並びが原因で歯ぎしりを食いしばりをしていた人は、矯正によって改善されます。
その結果、頭痛や顎関節症、肩こりが解消される可能性が高いです。
消化がよくなる
歯科矯正によって歯並びがよくなると、消化を助けることにも繋がります。
歯並びがよくなると、食べ物をしっかり咀嚼できます。
しっかり咀嚼することで唾液の分泌量が増加し、消化作用や殺菌作用が高くなります。
大人の歯科矯正のデメリット
大人が歯科矯正をする場合、子どもの頃にする矯正よりも痛みを感じやすい傾向にあります。
仕事をしている人は、仕事に支障がでる可能性もあるでしょう。
ここからは、大人の歯科矯正のデメリットについてもくわしく紹介していきます。
- 子どもにくらべて痛みが強い
- 高齢者はできない場合がある
- 仕事に支障がでる可能性がある
- 矯正中にむし歯や歯周病になる可能性がある
- 歯茎が短くなることがある
子どもにくらべて痛みが強い
子どもの頃に歯科矯正をすると、顎の骨が柔らかいのでそれほど矯正時の痛みを感じません。
しかし、大人になってからの矯正は顎の骨が硬くなっているので、矯正時に痛みをともないます。
場合によっては、痛みで食事を取ることを億劫に思う人もいるようです。
高齢者はできない場合がある
高齢者が歯科矯正をしたいと思っても、口腔内の状況によっては断られてしまう可能性があります。
歯科矯正は、歯周病やむし歯があると治療を行えません。
高齢者口腔内に何らかの問題を抱えている人が多いので、まずは口腔環境の改善を行う必要があります。
仕事に支障がでる可能性がある
大人が歯科矯正をすると、仕事に支障がでる可能性があります。
歯科矯正には滑舌が悪くなったり、見た目が目立ったりというデメリットがあります。
人前に立つ仕事をしている人にとっては、大きなマイナス点になるでしょう。
矯正中にむし歯や歯周病になる可能性がある
歯科矯正中は、常に口の中に矯正器具が付いたままの状態になります。
ワイヤー矯正の場合は、ブラッシングがしにくいため、むし歯や歯周病のリスクが上昇してしまうのです。
マウスピース矯正の場合も、間違った使用方法を続けるとむし歯ができる可能性があるので気をつけましょう。
歯茎が短くなることがある
歯科矯正によって歯茎が短くなることもあります。
日本人は特に矯正治療で歯茎が下がりやすいという報告もあるので、歯茎に悩みがある人は、しっかり歯科医で相談して治療してもらいましょう。
大人の矯正と子どもの矯正の違い
「大人の矯正と子どもの矯正はどのような違いがあるんだろう?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
大人と子どもでは、矯正の目的が異なります。
大人と子どもの矯正の違いをくわしく説明していくので、それぞれの矯正の違いを知りたい人は参考にしてみてください。
矯正の目的
子どもの矯正は、顎の成長を助けるための矯正を行います。
顎の成長を助け、前歯の歯並びを整えることで、抜歯をせずに全体の歯並びを整えます。
一方で大人の矯正は、すでに決まったスペースで歯並びを整えるので、顎が小さい場合は抜歯が必要です。
矯正の期間
大人の矯正は一般的に1年間〜3年間程度で終了します。
一方で子どもの矯正は、2段階にわけて治療をするため、大人の矯正よりも長い期間を要します。
軽度の場合は1年間程度で矯正が終了しますが、重症度の高い矯正治療では4年以上かかることもあるようです。
矯正の費用
大人の矯正の平均費用は、10万円~150万円後程度です。
一方子どもの矯正は、10万円~50万円程度で治療できます。
大人の矯正治療よりも子どもの矯正治療のほうが安くすむ可能性が高いです。
大人の歯列矯正の種類や費用
大人の歯列矯正で行われる矯正の種類や費用を紹介します。
矯正方法によって特徴や費用が大きく異なるので、どの矯正方法がいいか検討してみましょう。
どのような矯正方法があって、どのくらいの費用が必要なのか調べている人は、参考にしてみてください。
歯列矯正の種類
大人の歯列矯正は、ワイヤー矯正・マウスピース矯正・セラミック矯正があります。
それぞれ治療期間や対応できる歯並びの重症度が異なるので、自分の歯並びの状態にあわせて矯正方法を選ばなくてはいけません。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介するので、矯正を検討中の人はチェックしていきましょう。
- ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
- セラミック矯正
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯にブラケットとワイヤーを取り付けて歯並びを調整する矯正方法です。
治療に3年前後かかり、その間は矯正器具の取り外しができません。
ワイヤー矯正には、歯の表側に矯正器具を取り付ける表側矯正と、舌側にとりつける裏側矯正があります。
メリット | デメリット |
---|---|
治療実績が豊富 色々な症状に対応できる 比較的安価に矯正できる | 汚れや着色がつきやすい 痛みを感じることがある ワイヤーやブラケットが目立つ |
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、薄く透明なマウスピースを使って歯並びを整える矯正方法です。
マウスピースの着用時間が指定されていて、指定時間よりも短い着用時間になると矯正が進まないため、治療期間が延びてしまいます。
しかし、矯正器具を取り外せるので、むし歯や歯周病のリスクは低下します。
メリット | デメリット |
---|---|
取り外しができる 痛みが少ない 矯正しているのが目立ちにくい | 頻繁にマウスピーを作り変えなくてはいけない マウスピースを付け忘れると効果を得られない 毎日マウスピースを洗浄する必要がある |
セラミック矯正
セラミック矯正は、歯を削ってセラミッククラウンを被せて歯並びを整える矯正方法です。
もっとも矯正期間が短く、歯の色や形まで希望通りに整えられます。
しかし、健康な歯を削ることになるので、慎重に治療を検討する必要があります。
メリット | デメリット |
---|---|
短期間で治療が終わる 歯の色も変えられる 痛みが少ない | 健康な歯を削らなくてはいけない 神経を取らないといけない可能性がある 変色や劣化の可能性がある |
大人の歯科矯正にかかる費用
大人の歯列矯正の価格帯は非常に広く、10万円〜150万円程度といわれています。
安価に矯正を行いたい場合は、マウスピースの部分矯正がおすすめです。
しかし、マウスピース矯正は重症度の高い歯並び矯正は行えません。
歯科矯正の種類 | ワイヤー・ブラケット矯正 | マウスピース矯正 | セラミック矯正 |
---|---|---|---|
費用相場 | 表側:60万円~100万程度 裏側:100万~150万円程度 | 10万円~100万円程度 | 10万円程度/1本 |
大人が歯列矯正を受ける際のポイント
最後に、大人が歯列矯正を受ける際のポイントを解説します。
歯列矯正を検討しているけど、どう選んだらいいのか悩んでいるという人は、ここで紹介するポイントを参考にしてみてください。
以下のポイントに注意すれば、満足度の高い矯正治療が受けられるでしょう。
- いろいろな治療方法をシミュレーションしてもらう
- 定期検診を受ける
- 通いやすい歯科医を選ぶ
- 矯正前よりもしっかりデンタルケアをする
いろいろな治療方法をシミュレーションしてもらう
歯の状態は一人ひとり異なるので、ネットで調べた情報だけで矯正方法を決めると、後悔してしまう可能性があります。
歯科医で様々な治療方法をシミュレーションしてもらって、自分がもっとも納得できる方法を選びましょう。
シミュレーションしてもらうときは、仕上がりはもちろん、費用や治療期間なども考慮してくださいね。
定期検診を受ける
歯列矯正を決めたら、必ず定期検診に通いましょう。
定期検診では、矯正治療の進み具合を確認して、よりきれいな歯並びになるように調整します。
定期検診を疎かにすると、矯正を進められないので注意しましょう。
通いやすい歯科医を選ぶ
先ほどお伝えしたように、歯列矯正は必ず定期検診を受けなくてはいけません。
矯正方法によっては、1か月に1回の通院が必要になることもあります。
そのため、自宅から通いやすい歯科医を選ぶことがおすすめです。
矯正前よりもしっかりデンタルケアをする
歯列矯正中は、矯正器具によってむし歯や歯周病などのトラブルが起こりやすくなります。
矯正前よりもこまめにブラッシングをしたり、口臭ケアを行いましょう。
デンタルケアを怠ると、口臭の原因になるので注意してくださいね。
歯列矯正は何歳からでもOK!40代・50代ではじめる人も多い
「大人になってからの歯列矯正は今更ではないだろうか?」「40代以降は歯列矯正をことわられるのでは?」と不安に思っている人もいますが、高齢者になってから矯正をはじめる人もいるので、何歳からはじめても遅いということはありません。
むしろ、一定以上の年齢になってから行うと、歯並びが整うことで若返り効果を期待できるので、歯並びと同時に見た目年齢を気にしている人は、ぜひ前向きに検討してみてください。
年齢を理由に歯列矯正をするかどうか悩んでいる人は、まずは歯科医で矯正や歯並びについての悩みを相談してみることをおすすめします。