この記事では「八重歯の矯正治療方法」について紹介していきます。
結論、八重歯の治療方法は、マウスピース矯正・ワイヤー矯正・舌側矯正・小児矯正の4種類が挙げられます。
それぞれの治療方法によって、メリットとデメリットがあるため、自分に合っている治療方法を選ぶことが重要です。
他にも「八重歯の原因」や「八重歯を放置するデメリット」についても解説します。
ぜひこの記事を参考に、八重歯の矯正方法について理解を深めてみてください。
また「アンカースクリュー」について知りたい方は、こちらにて解説を行っているため、ぜひ確認してみてください。
八重歯とは?
八重歯とは、乱ぐい歯とも呼ばれており、歯列から飛び出して歯が重なり合ってしまっている状態のことを指します。
歯が凸凹になってしまうため、不正咬合の一つで、噛み合わせが悪くなることはもちろん、口腔内環境が悪化してしまうリスクが挙げられます。
また、八重歯によって口腔内を傷つけてしまい、虫歯や歯周病などの原因にもなってしまうため、なるべく早く治療を行うことをおすすめします。
八重歯の原因
八重歯の原因については、主に以下2つが挙げられます。
- 遺伝的な要因
- 生え変わり方
基本的には2つの原因なので、どちらに当てはまるかを確認した上で、クリニックなどを受診しましょう。
遺伝的な要因
八重歯は、歯の大きさや顎の大きさなどの遺伝的な要因が大きく影響しています。
具体的に、歯が大きい場合には、正しく歯が並ぶスペースを確保することができずに、本来歯が映える箇所ではないところから生えてしまうことが原因で八重歯が生えてしまうリスクが高くなります。
また、顎が小さい場合は、歯が大きいケースと同じように、14本の歯が並びきらずに歯列から飛び出してしまい八重歯になってしまう可能性があります。
生え変わり方
八重歯になってしまう犬歯は、他の歯に比べて永久歯に生え変わる順番が遅いため、犬歯が本来生えるべきスペースが埋まってしまっていることによって、八重歯となってしまうケースも挙げられます。
幼少期の虫歯や早いタイミングで歯が抜けてしまったことが原因で、永久歯が生えてくるタイミングがバラバラになってしまい、八重歯が生えてしまうこともあります。
また、おしゃぶりをしている期間が長かったり、柔らかいものばっかり食べてしまっているなどのケースも八重歯が起こりやすい原因とされています。
八重歯の矯正治療方法
八重歯の矯正治療方法を把握しておくことで、自分の要望に合った治療方法で八重歯を治すことにもつながります。
具体的な八重歯の矯正治療方法については、以下が挙げられます。
- マウスピース矯正
- ワイヤー矯正
- 舌側矯正
- 小児矯正
下記にて、それぞれの矯正方法について紹介していきますので、八重歯を直したいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを歯に取り付けて、歯科矯正治療を行うことを指します。
周囲から歯科矯正治療を行っていることを隠すことができ、比較的安い金額で治療を完了させることができます。
具体的な治療方法については、2週間に1回、新しいマウスピースを交換し、少しずつ形状が異なるマウスピースを装着することで、歯並びを良くしていきます。
しかし、歯並びの状態によっては、マウスピース矯正ができないため、あらかじめ確認しておきましょう。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは、ブラケットという装置を歯の表面に装着し、そこにワイヤーを通して歯を矯正していく治療方法です。
基本的に、ワイヤー矯正はどの歯並びにも対応することができ、比較的安い費用で治療を行うことができるメリットが挙げられます。
口を開くとブラケットやワイヤーが見えてしまうデメリットがありますが、ブラケットとワイヤーを透明なプラスチックを使う方法もあるため、あらかじめ歯科医院に聞いてみることをおすすめします。
しかし、ブラケットやワイヤーには食べかすが詰まりやすくなってしまうため、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまうため、定期的に歯のクリーニングを行いましょう。
舌側矯正
舌側矯正とは、先ほど紹介したワイヤー矯正を歯の裏側に付けて、矯正器具を目立たないようにする治療方法のことを指します。
歯の表面に固定するワイヤー矯正に比べて、歯が前に出てしまっている場合には、より効果的に後ろに引っ張ることができます。
また、歯の裏側にブラケットやワイヤーを付けることによって、常に唾液を循環させることができるため、食べかすを洗い流してくれたり、唾液の殺菌作用によって虫歯になりにくいメリットもあります。
小児矯正
小児矯正とは、八重歯などの不正咬合にならないために、小児の時期に矯正を行う治療のことを指します。
顎の成長のバランスを整えることができ、将来的に永久歯を抜歯せずに歯科矯正治療を行うことができます。
また、歯並びだけではなく、発音や食べ方、飲み方などの癖を改善させることができるため、正しい口周りの筋肉や舌の動きを習得することが可能です。
矯正治療で八重歯を抜かない理由
八重歯は、太くて長い根を持つ丈夫な歯なので、奥歯などの力の負担から守ることができる役割を持っているため、矯正治療で八重歯を抜くことは基本的にありません。
また、食べ物を噛むときにも重要な役割があり、正常な噛み合わせを行うためには欠かせない重要な歯として扱われています。
矯正治療で抜歯をしなければいけない場合には、八重歯以外の歯を抜くことで歯並びを改善していく場合です。
八重歯を放置するデメリット
八重歯を放置するデメリットを把握しておくことで、さまざまな悪影響が出ることを未然に防ぐことにもつながります。
具体的な八重歯を放置するデメリットについては、以下2つが挙げられます。
- 噛み合わせが悪くなる
- 虫歯になりやすくなる
噛み合わせが悪くなる
犬歯は歯の中でももっとも深く噛み合う歯で、犬歯が八重歯になってしまうことで、噛み合わせ全体が悪くなってしまうデメリットが挙げられます。
歯に不自然に圧力がかかってしまうことによって、顎の関節に負担がかかってしまうリスクが高まります。
虫歯になりやすくなる
八重歯は、隣の歯と重なり合って生えているため、歯ブラシや歯間ブラシなどが届きにくく、虫歯や歯周病になりやすいリスクがあります。
虫歯や歯周病は、他の歯にも悪影響を与えてしまう可能性が高く、歯全体の健康寿命が短くなってしまうデメリットがあるため、なるべく早く治療を行うことをおすすめします。
八重歯の矯正治療でよくある質問
八重歯の矯正治療でよくある質問について把握しておくことで、八重歯の矯正治療を受ける際に不安や心配などを軽減することにもつなげることが可能です。
具体的に、八重歯の矯正治療でよくある質問については、主に以下4つが挙げられます。
- 八重歯の部分矯正はできる?
- 八重歯の矯正で抜歯するケースとは?
- 八重歯矯正の費用とは?
- 八重歯矯正の治療期間とは?
それぞれのよくある質問について紹介していきますので、これからはじめて八重歯の矯正治療を受けたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
八重歯の部分矯正はできる?
八重歯の重なりが軽度で奥歯の噛み合わせに問題がなければ、八重歯の部分矯正を行うことは可能です。
ただし、以下のようなケースでは、八重歯の部分矯正を行うことは難しいと言えるでしょう。
- 前歯に3mm以上のスペースを作ることができない
- 過蓋咬合で噛み合わせが深い
- 八重歯以外の問題と併発
上記のように、八重歯なので歯並びを改善させるためには、噛み合わせなどの全体的なバランスをとることが重要になります。
八重歯の矯正で抜歯するケースとは?
八重歯の矯正で抜歯するケースとは、犬歯の生えている場所がよくなかったり、八重歯の重なりが強い場合などです。
犬歯は根が深く強度もあるため、噛み合わせを決めるためにも重要な役割をもっています。
そのため、犬歯や八重歯自体を抜歯するのではなく、他の歯を抜歯することが多いです。
八重歯矯正の費用とは?
八重歯矯正は、歯並び全体に矯正装置を付けることが多くなるため、費用が高くなってしまうデメリットが挙げられます。
具体的に、八重歯矯正の費用相場については、以下のとおりです。
矯正治療方法 | 費用相場 |
全体矯正 | ワイヤー矯正(表):60万円〜90万円ワイヤー矯正(裏):120万円〜150万円インビザライン:50万円〜100万円 |
部分矯正 | ワイヤー矯正(表):10万円〜30万円ワイヤー矯正(裏):20万円〜60万円インビザラインGo:40万円〜80万円マウスピース矯正:10万円〜30万円 |
上記のように、ワイヤー矯正よりもマウスピース矯正の方が安く治療を受けることができます。
八重歯矯正の治療期間とは?
八重歯矯正の治療期間とは、一人ひとりの要望や歯並びによっても異なりますが、1年〜2年6ヶ月ほどとされています。
若い頃から八重歯の矯正治療を行うことで、比較的短期間で治療を完了させることが可能です。
また、治療を完了させても、元の悪い歯並びに戻らないために保定装置を約3年間歯の裏側に付けることが必要になります。
さらに、3ヶ月に1回の定期検診を受けることが必要になるので、しっかりと継続的に通えるようにしておきましょう。
矯正治療で八重歯を治そう!
今回は、八重歯の矯正治療方法について知りたい方に向けて、八重歯の原因や八重歯を放置するデメリットなどについて紹介しました。
八重歯の矯正治療方法については、以下が挙げられます。
- マウスピース矯正
- ワイヤー矯正
- 舌側矯正
- 小児矯正
八重歯を放置してしまうとさまざまなリスクになる要因になるので、可能であれば矯正しておいた方が良いでしょう。
矯正するべきか悩んだ際には、一度クリニックを受診して相談してみてください。
今回の記事を参考に、自分の要望に合った矯正治療方法で八重歯を治しましょう。