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マウスピースの汚れを放置すると危険!正しいお手入れ方法と日常生活で気を付けること

目立ちにくい歯列矯正の方法として、また、就寝中の歯ぎしりの予防としてマウスピースをお使いになっている方もいるでしょう。

マウスピース矯正は矯正が目立ちにくく、ストレスが少なく矯正できると近年人気の治療法となっています。

ですが、扱い方に気をつけなければマウスピースが汚れてしまい、様々なトラブルが発生する可能性があるのです。

この記事では、マウスピース矯正中のマウスピースのお手入れ方法について解説します。

マウスピースが汚れる原因や正しい洗浄方法を詳しくまとめましたので、マウスピースを清潔に保ち、あなたの大事な歯を守るためにも、ぜひ見ていただけたらと思います。

〇この記事から分かること

  • マウスピースが汚れる原因
  • マウスピースの汚れを放置すると起こり得ること
  • マウスピースが汚れないためにするべきこと
  • マウスピースの正しいお手入れ方法
  • マウスピースのお手入れの注意点

マウスピース矯正は虫歯になりやすい?

マウスピース矯正は虫歯になりやすい?

マウスピース矯正は、専用の透明なプラスチック状のマウスピースを治療の経過とともに少しずつ形の違うものに交換して歯を動かしていく矯正方法です。

矯正中は1日20時間以上マウスピースを歯に装着した状態となります。

では、マウスピース矯正治療中は虫歯になりやすいのか、説明していきます。

ワイヤー矯正の方が虫歯になるリスクが高い

歯列矯正の手段として、他に「ワイヤー矯正」がありますが、一般的にはワイヤー矯正の方が虫歯や歯周病を発症しやすいとされています。
なぜかというと、ワイヤー矯正の場合はブラケットやワイヤーなどの装置を治療中つけたままにしておくため、歯磨きがしにくく、歯と装置の間に食べ物が詰まるなどして細菌が繁殖しやすいからです。

一方で、マウスピース矯正の場合は装置を自由に取り外せるので、食事中は外すことができ、しっかり歯磨きできます。

そのため、虫歯や歯周病を発症するリスクがワイヤー矯正よりも少ないと言えるでしょう。

マウスピースは正しく使わないと汚れてしまう

ワイヤー矯正に比べて虫歯になりにくいとされるマウスピース矯正ですが、取り外しができるマウスピース自体が汚れる可能性は十分にあります。

使用方法を正しく守らなければ、マウスピースが汚れて作り直さなければならなくなったり、歯にまで汚れが付着したりして、様々なトラブルの原因になります。

マウスピースが汚れる原因は?

マウスピースが汚れる原因は?

マウスピースのお手入れの方法についてお話しする前に、まずはどうしてマウスピースが汚れてしまうのかを押さえましょう。

マウスピースが汚れる原因は主に以下の5つです。

  • 食べ残し
  • 色素がある飲み物
  • 唾液
  • タバコ
  • 保管場所が悪い

詳しく説明するので、現在マウスピースを使っている方で思い当たることがある方は注意しましょう。

汚れの原因:食べ残し

マウスピースが汚れる一番の原因は食事です。

食事中はマウスピースを外していますが、食事が終わるとすぐにマウスピースを装着してはいませんか?

食べ残しが歯や口内に残ったままマウスピースをつけてしまうと、汚れに菌が付着したり、着色したりします。

マウスピースを装着する前に丁寧に歯磨きをすれば食べ残しによる汚れは防げるので、面倒に思わずに行ってください。

汚れの原因:色素がある飲み物

食事をするときはマウスピースを外しても、飲み物だけの場合はマウスピースを外さずに飲む方は多いでしょう。

無色透明の水なら問題ありませんが

  • コーヒー
  • お茶
  • ワイン

などの色が濃いものは着色しやすく、マウスピースが汚れる原因となるため、マウスピースを外してから飲み、うがいをしてから装着するのが基本です。

また、糖分が入っている飲み物は虫歯の原因にもなりますので、歯磨きをしてからマウスピースを装着しなければなりません。

汚れの原因:唾液

唾液は、口腔内をきれいにして虫歯や口臭を防く働きを持っています。

しかし、マウスピース装着中は唾液が自然に流れるのを阻害してしまいます。

その結果、洗浄作用がなくなるばかりか、唾液がマウスピースに付着して石灰化し、嫌な臭いが発生します。

汚れの原因:タバコ

タバコを吸っている人は、タバコに含まれる成分であるニコチンやタールがヤニ汚れとして、歯のみならずマウスピースの着色の原因となり、黄ばんでしまいます。

せっかく審美性の高いマウスピースを使っていても、見た目が悪くなってしまうので、タバコを吸う前にマウスピースを外さなければなりません。

汚れの原因:保管場所が悪い

マウスピースを湿度の高い通気性の悪い場所で保管すると、カビや細菌が発生する原因になります。

また、外したマウスピースをそのまま放置したり、ケースに入れないままバッグに入れたりすると衛生的にも悪く、紛失するリスクも高まるでしょう。

マウスピースの汚れを放置すると危険な理由

マウスピースの汚れを放置すると危険な理由

マウスピースは汚れが付着しやすいということがお分かりになったと思いますが、その汚れを放っておくとどうなってしまうのでしょうか。

付着した汚れを放置することで起こり得るリスクについて説明します。

危険性を知っておくことで予防意識が高まるので、しっかり押さえておきましょう。

汚れが落ちなくなる

着色汚れは一度付くと簡単には落ちないため、見た目が悪くなってしまいます。

マウスピース矯正は治療期間が2年以上かかる場合もあるため、汚れのついたままのマウスピースを装着しなければいけません。

口臭が酷くなる

マウスピースはプラスチックの素材でできているのが一般的ですが、プラスチックに一度臭いが吸着してしまうと、なかなか取れません。

自分ではそこまで気にならなくても、相手に口臭で不快な思いをさせてしまう可能性もあるのです。

虫歯や歯周病になる

マウスピースの汚れを放置すると、雑菌の温床になり、虫歯や歯周病を発症するリスクがとても高くなります。

歯列矯正の治療後に、虫歯の治療をしなければならなくなったり、矯正治療が一度ストップして治療期間が長引いてしまったりする可能性があります。

装置が劣化する

汚れたマウスピースを放置することで樹脂の劣化を招き、マウスピースの寿命が短くなってしまいます。

劣化してつかえなくなったマウスピースは新しく作り替える必要があり、費用が膨らんでしまうので、注意しましょう。

マウスピースの洗浄方法

マウスピースの洗浄方法

矯正治療中に美しいマウスピースを保つため、そして歯にダメージを与えないために、マウスピースの正しい洗浄方法を紹介します。

毎日のお手入れとなると面倒に感じてしまうかもしれませんが、正しく扱うことで歯列矯正がスムーズになるので、ぜひ実践してください。

①水洗いする

マウスピースは、外すたびに水洗いする習慣をつけましょう。

冷たい水を流した状態にして、指で力を入れないように優しく洗います。

水だけで汚れが落ちにくい場合は台所用洗剤(中性洗剤)を水に薄めて洗っても良いですし、指が入らないような細かい部分は、毛の柔らかい歯ブラシを使っても大丈夫です。

②市販の洗浄剤を使う

歯科医院やドラッグストアなどでマウスピース用の洗浄剤があるので、こちらを使って洗浄すると、水洗いでは落ちない汚れや臭いを短時間で落とすことができます。

泡スプレータイプは手軽に持ち運べるほか、ワンプッシュで簡単にお手入れができるのでおすすめです。

つけ置きタイプの洗浄剤は長くつけすぎるとマウスピースが劣化してしまう恐れもあるので、パッケージ等に記載されている使用時間を必ず守りましょう。

③超音波洗浄機を使う

超音波洗浄機は、微細な隙間にある汚れを超音波の振動で洗い落とす機械で、強力な洗浄力があります。

普段のお手入れに加えて1ヶ月に1、2回の超音波洗浄機でマウスピースを洗浄することで、汚れを効果的に落とせます。

超音波洗浄機は眼鏡用や金属用などもありますが、医療用のものを使うのがおすすめです。

マウスピースのお手入れ時の注意点

マウスピースのお手入れ時の注意点

マウスピースのお手入れをする際に、気をつけなければ変形や破損の原因にもなります。

そこで、マウスピースのお手入れをする際の注意点をお話しします。

効果的に汚れを落とすためにも、これから紹介する事項を守るようにしましょう。

注意点①熱湯消毒をしない

マウスピースを熱湯消毒したり、熱いお湯で洗ったりするのは厳禁です。

マウスピースの素材は熱に弱い性質があります。

ぬるま湯であれば問題ありませんが、熱湯では変形してしまう恐れがあるためです。

変形すると歯に合わなくなって作り直す必要ができてしまい、治療期間が伸びたり費用がかかったりするので注意しましょう。

注意点②歯磨き粉で洗浄しない

本物の歯と同じように、歯磨き粉でマウスピースのお手入れをしている人がいるかもしれませんが、あまりおすすめできません。

歯磨き粉の多くには研磨剤が含まれており、マウスピースに傷がつきやすくなります。

傷がついてしまうと、傷から細菌が入り込んでしまうことで虫歯の原因になったり装置の劣化につながったりする恐れがあるのです。

注意点③強くブラッシングしない

硬い歯ブラシで磨いたり、強い力でマウスピースを洗ったりすると、傷がついて汚れが付着しやすくなります。

マウスピースを洗浄する時に、指の届かない部分などに歯ブラシを使うのは構いませんが、その際は柔らかい毛のものを使い、傷がつかないように気をつけながら磨くようにしましょう。

注意点④入れ歯用洗浄剤はよく確認する

市販されている入れ歯用洗浄剤の中には、マウスピースも洗浄可能となっているものもあります。

しかし、全ての製品がマウスピースの洗浄に対応しているとは限りません。

誤って使用すると汚れが落ちなかったり、変形したりする恐れもあるので、使用方法をよく確認する必要があります。

マウスピースを汚さないために日常で気をつけること

マウスピースを汚さないために日常で気をつけること

マウスピースの汚れは日常生活で悪影響を及ぼしかねませんが、毎日気をつけることでリスクを軽減できます。

マウスピース矯正中の注意点をまとめたので、習慣づけるようにしましょう。

専用ケースに入れて保管する

マウスピースを洗浄した後に保管する場合は、水気をしっかり取ったうえで必ず専用のケースで保管しましょう。

専用のケースに入れておくことで、破損したり紛失したりするリスクを防ぐことや、汚れや菌の繁殖を防ぐ役割を果たします。

口腔内をきれいにしてから装着する

マウスピース自体の洗浄も必要ですが、汚れがつかないようにするには装着する前に歯の汚れを落とすことも大事です。

食事の後やタバコを吸った後など、マウスピースを再び装着する前に丁寧に歯磨きするようにしてください。

食後にどうしても歯を磨けない時があったり、マウスピースを装着したままお茶やコーヒーなどの色素沈着の恐れがあるものを飲んだりした時は、最後に水を飲むことで応急処置ができるでしょう。

マウスピース矯正は毎日のお手入れが大事

マウスピース矯正は毎日のお手入れが大事

マウスピースの正しいお手入れ方法について解説しました。

マウスピースは毎日口の中に入れて使うものなので、清潔に保つことが何より大事です。

そのために、正しい洗浄方法で定期的に汚れを落とすようにしましょう。

歯並びが良くなっても、虫歯ができてしまっては治療がうまくいったとは言えないので、マウスピースを大事に扱いましょう。

マウスピース矯正
高輪クリニックの歯科診療の特徴