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はちみつは虫歯にならない?殺菌作用があるって本当?虫歯ケアについて解説

はちみつ

幼いころに「甘いものばかり食べると虫歯になる」と、家族や学校で聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。虫歯予防やダイエットのため、甘い砂糖が含まれているお菓子などを控えている方も少なくありません。

しかし、はちみつにも甘味があるため「はちみつは虫歯にならないの?」「甘いから控えたほうがよいのでは?」などと疑問に感じることもあるでしょう。

今回は、はちみつと虫歯の関係について解説します。はちみつの殺菌作用や虫歯ケアの方法についてもあわせて解説するため、ぜひ参考にしてください。

そもそも虫歯とは?

虫歯とは、細菌が生み出す酸によって歯の表面(エナメル質)が崩壊する歯の疾患のことをいいます。歯科では「う蝕(うしょく)」と呼ばれ、細菌・糖分・歯質の悪い要素が重なった状態で時間が経過すると虫歯になってしまいます。

初期段階の虫歯は、丁寧なケアやフッ素塗布で進行を食い止めることができますが、虫歯になって崩壊してしまった歯が元の形に戻ることはありません。虫歯予防を心がけ、悪化する前に治療を受けることが大切です。

甘いものを食べると虫歯になる?

歯を気にする女性

甘いものばかりを食べていると虫歯になると、聞いたことがある方も多いでしょう。砂糖は虫歯のリスク・ファクターのひとつであり、摂取方法によっては虫歯になりやすい環境を作ってしまいます。6~18歳までの子どもを追跡した調査結果によると、砂糖を含む食品をたくさん摂っている子どもたちは、少なく摂っている子どもと比較して虫歯の数が多いことが報告されています。砂糖の摂取量を控えることは、虫歯予防に大きく関わっていることがわかります。

はちみつは砂糖をほとんど含まない

はちみつにも自然な甘さを感じられる糖分が含まれていますが、一般的な砂糖とは糖分の種類が異なります。細菌のエサとなるのは砂糖に多く含まれている糖分です、はちみつに含まれる糖類とは異なります。はちみつの糖分は細菌にとって消化しにくく、その分歯を溶かしてしまう酸の生産量が少ないため、虫歯になりにくいのではないかと考えられています。

メープルシロップの主成分は砂糖

はちみつと似た製品であるメープルシロップは、炭水化物(糖質)が主成分です。砂糖の代わりにメープルシロップを代用している方も多いでしょう。しかし、メープルシロップは細菌のエサとなりやすい砂糖と同じであることから、はちみつとは異なり虫歯になりやすいといえます。メープルシロップを摂取する際は、一度にたくさんの量を摂りすぎないことや、だらだらと食べ続けないように注意しましょう。

はちみつに殺菌作用がある?

はちみつには殺菌作用があることや、虫歯予防に有効的であるといった話を耳にしたことがある方もいるでしょう。はちみつを傷口に塗ると細菌の繁殖を抑えられるため、傷の治りがよくなるといわれています。しかし、明確な根拠はなく、実際に殺菌作用や虫歯予防効果があるのかは不明です。殺菌作用や虫歯予防効果を期待して過剰に摂取してしまうと、酸の生成を促してしまい虫歯ができてしまうことも考えられるでしょう。

はちみつを赤ちゃんに与えないように注意!

赤ちゃん

はちみつはメープルシロップや砂糖と比較すると、虫歯になりにくいですが、乳幼児に与える際は注意が必要です。1歳未満の赤ちゃんがはちみつを摂取してしまうと、乳児ボツリヌス症にかかる恐れがあり、赤ちゃんにとってとてもリスクの高い食品です。また、ボツリヌス菌は熱に強く通常の調理では死滅しません。うっかり砂糖の代わりにはちみつを入れた食べ物を与えてしまわないよう、十分に注意しましょう。

はちみつでなく適切なケアが虫歯を防ぐ

はちみつの効能であるといわれている殺菌作用を過信してしまうと、日ごろの適切なケアが疎かになってしまいます。虫歯予防の基本は、正しいブラッシング法で丁寧に汚れを落とすことが大事です。

ここでは、虫歯予防に有効的な3つの方法を解説します。

食後の歯みがきを徹底する

口内トラブルを防ぐために、もっとも有効的なのは丁寧なセルフケアです。糖分が口内に滞在しないよう、丁寧な歯みがきをして汚れを落としましょう。食後に歯みがきをする習慣を付けることで、虫歯予防につながります。

ただし、自己流の歯みがきはどうしても磨き残しがでてしまうため、注意が必要です。歯科医院で正しいブラッシング方法の指導を受けておくと、より清潔な状態を保ちやすくなるでしょう。また、デンタルフロスやデンタルリンスなどの補助清掃器具の併用も有効的です。

砂糖の摂取頻度を制限する

砂糖がたくさん含まれているお菓子やジュースなど、だらだらと複数回に分けて摂取していると虫歯になりやすいといわれています。おやつを食べる際は、一度で食べきってしまうか、食事のあとにまとめて食べるようにしましょう。

また、代用甘味料は虫歯になりにくいといわれています。代用甘味料には、糖尿病を患っている方やダイエット中の方でも安心して食べられるものもあるため、うまく活用することをおすすめします。

定期的に歯科医院でケアを行う

歯の磨き方を練習する女性

定期的に歯科医院へ通い、歯ブラシでは落とせない歯石などを専門の器具で取り除いてもらいましょう。必要に応じてフッ素塗布を行うことも虫歯予防に有効的です。歯科医院では高濃度のフッ素を使用するため、歯質が強化されて酸に負けにくい歯へ導けます。

また、定期健診は虫歯のチェックだけでなく歯茎や噛み合わせ、顎の骨など総合的な検診を行います。口内トラブルを早期発見して悪化する前に治療することで、長く健康的な歯を保つことができるでしょう。

まとめ

はちみつと虫歯の関係性について解説しました。はちみつは砂糖よりも虫歯になりにくいといわれていますが、まったく虫歯にならないわけではありません。摂取方法を誤ってしまうと、かえって虫歯の原因となるケースもあるため注意しましょう。はちみつや代用甘味料をうまく活用しながら、口内の健康を守りましょう。

高輪クリニックでは、歯科と医科のつながりを大切にした医療を提供しています。口内だけでなく、身体の全体を考慮した治療計画や、安心・安全・自然をモットーに自然薬の処方などを行っています。お口のトラブルでお悩みの方、信頼できる歯医者をお探しの方は、高輪クリニックへお気軽にご相談くださいませ。

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