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奥歯が抜けたら部分入れ歯に!種類・費用相場やその他治療との比較

歯磨きをしながら奥歯を傷める女性

当記事では、奥歯が抜ける原因や抜けた状態で放置するリスク、部分入れ歯の種類や費用相場、入れ歯以外の治療法などについて解説します。奥歯が抜けて困っている方は、ぜひお読みください。

奥歯が抜ける原因とは

奥歯が抜けやすい原因として主に考えられるのは、以下の2つです。

  • 咀嚼の際に力がかかりやすい
    奥歯は、食べ物を噛んだ際に歯列のなかでもっとも力がかかりやすい歯です。ほかの歯に比べて大きな力が何度もかかることになるため、ダメージを蓄積しやすくなり、抜ける確率も上昇してしまいます。

  • ブラッシングがしにくい
    奥歯のある場所は、ブラッシングの際に歯ブラシを届かせにくいスポットです。そのため磨き忘れてしまったり、十分に磨けていなかったりする可能性の高い歯だといえるでしょう。歯磨きがしっかりと行えていないと、プラークなどの汚れが残り、虫歯・歯周病を引き起こしやすくなります。

    また、虫歯などを治した際、治療が十分に行えていなかったり、治療をしたことで噛み合わせが悪くなったりすると、以前よりもさらに奥歯への負担が増えることにつながります。

    奥歯に大きな負担がかかると、欠けたり、抜けたりする可能性が上昇してしまうでしょう。

奥歯が1本でも抜けたら、部分入れ歯を入れるべき

奥歯は外から見えにくい歯であるため、抜けても放置してしまってよいのではと考える方もいるかもしれません。しかし奥歯が抜けた場合は、たとえ1本であったとしてもすぐに部分入れ歯を入れるべきです。

なぜなら奥歯が抜けた状態を放置することには、さまざまなデメリットがあるためです。抜けた状態を放置することで起こりうる主なリスクとしては、以下のようなものが挙げられます。

  1. 挺出(ていしゅつ)する
  2. 歯並びが悪くなる
  3. 噛み合せが悪くなる
  4. 虫歯や歯周病になる
  5. 消化器官に負担がかかる

放置するリスク1:挺出(ていしゅつ)する

挺出とは、歯が本来あるべき場所から突き出たり、移動したりすることです。奥歯が抜けた状態を放置した場合、その上または下にある歯が挺出する可能性があります。

例として、下の奥歯が抜けた状態を放置した場合、抜けた奥歯と噛み合っていた上の奥歯が、空いた空間に向かって伸びてくることがあります。上の奥歯が抜けた場合は、下の奥歯に同様の現象が起こり得るでしょう。

挺出は抜けてからすぐに起こるわけではなく、数年かけてゆっくりと進行します。挺出が起こった場合、入れ歯やインプラント、ブリッジといった失った歯を補うための治療が行えなくなる可能性があるため、注意が必要です。

放置するリスク2:歯並びが悪くなる

奥歯が抜けた状態で放置すると、抜けたことで生まれた歯列のスペースに向かって、隣の歯が倒れてきたり寄ってきたりすることがあります。倒れたり寄ったりした結果、全体の歯並びが崩れてしまうことにつながります。

放置するリスク3:噛み合わせが悪くなる

奥歯の部分にできたスペースに向かってほかの歯が倒れたり寄ったりすると、結果的に全体の噛み合わせが悪くなることにつながるでしょう。

噛み合わせの悪い歯は、見た目が悪くなったり、咀嚼がさらにしにくくなったりと、さまざまなデメリットを引き起こします。噛み合わせを治したい場合は、歯列矯正を行うことになります。

矯正にかかる費用は、決して安くありません。「抜けた奥歯の入れ歯にかかる費用を出し渋っていたら、矯正でさらに大きな費用が発生してしまった」ということになっては本末転倒ですので、必ず入れ歯を使用するようにしましょう。

放置するリスク4:虫歯や歯周病になる

奥歯がないと食べ物をしっかりと噛むのが難しくなるため、唾液が分泌されにくくなります。唾液には口のなかをきれいにする作用があるため、唾液の分泌が減ることで口のなかの環境が悪くなってしまいます。

環境が悪くなった結果、細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病を引き起こしやすくなることにもつながりかねません。

放置するリスク5:消化器官に負担がかかる

食事をとる老人

奥歯がたった1本なくなっただけでも、人間の咀嚼の力は3〜4割も低下するとされています。咀嚼の力が弱まった状態で食事を行うと、食べ物をきちんと噛んでいない状態で飲み込むことにつながります。

咀嚼が足りない状態で食べ物を体内に取り入れた場合、胃や腸といった消化器官に大きな負担がかかることになるでしょう。

奥歯の部分入れ歯の種類・費用相場

封筒に入った一万円の束札

部分入れ歯の費用相場は、種類によっても異なります。以下では、奥歯に適用可能な部分入れ歯の種類や費用相場について解説していきます。

保険適用の義歯

INSURANCE(保険)

保険適用の入れ歯のほとんどは、プラスチックで作られています。保険適用の入れ歯は、値段が安めかつ短期間で治療しやすいというメリットを持っています。

保険適用の入れ歯の費用相場は、5,000~1万5,000円程度です。

ノンクラスプ義歯(ノンクラスプデンチャー)

ノンクラスプ義歯とは、保険適用の部分入れ歯に見られる金属製のバネが付いていない入れ歯のことです。審美性に長けた入れ歯ですが、強度が低めである点には注意が必要です。

ノンクラスプ義歯には、スマイルデンチャー、ナチュラルデンチャー、ビューティーデンチャー、ミラクルフィットといった豊富な種類が用意されています。それぞれの費用相場は、以下のとおりです。

スマイルデンチャー10〜24万円程度
ナチュラルデンチャー11〜13万円程度
ビューティーデンチャー10〜20万円程度
ミラクルフィット22〜70万円程度

アタッチメント義歯

アタッチメント義歯とは、残った歯と入れ歯に「アタッチメント」という特殊な装置を組み込む入れ歯のことです。保険適用の入れ歯のようなバネが付いていないため、見た目の美しさに長けています。

費用相場は、36~63万円程度です。

リーゲルテレスコープ

リーゲルテレスコープとは、自分の歯を使って入れ歯に鍵をかけ、固定する治療法です。鍵を外せば入れ歯も外れるため、治療後も付けたり外したりできます。

費用の相場は、15〜80万円程度です。

コーヌスクローネ義歯

コーヌスクローネ義歯は、土台となる歯に冠をはめる形で固定する入れ歯です。ほかの歯にバネを引っ掛けないため、歯にかかるダメージを抑えて装着できます。

費用相場は、38〜165万円程度です。

インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャーとは、インプラントや自分の歯に入れ歯を被せる治療のことです。粘膜ではなく歯やインプラントを支えにするため、安定感が高い点が特徴です。

治療には、90万円前後かかります。

奥歯が抜けた際の治療として、部分入れ歯以外の方法もある

奥歯が抜けた場合、部分入れ歯だけでなく、以下のような治療も行えます。

  • ブリッジ
  • インプラント

ブリッジ

ブリッジとは、歯が抜けた場所にある隣の歯を支えとして利用し、歯を補う治療のことです。ブリッジは、治療後の違和感を覚えにくいというメリットを持っています。対して、支えとして利用する歯を削る必要がある点はデメリットだといえるでしょう。

費用相場は、1〜15万円程度です。

インプラント

インプラント治療とは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、歯を模した被せ物を被せることで失った歯を補う治療のことです。しっかりと顎の骨に固定されるため、咀嚼力が高いというメリットを持っています。

デメリットは、一部の患者さんには適用できない点です。体調が悪く外科手術に耐えられない方や、顎の骨の量が少ない方は受けられない可能性もあります。

費用相場は、30〜40万円程度です。

まとめ

奥歯を失った状態で放置すると、歯並びが悪くなったり、病気のリスクが上がったりする可能性があります。部分入れ歯やブリッジ、インプラントといったもので失った歯を補い、口内の健康を保つようにしましょう。

高輪クリニックグループでは、医師と歯科医師が一丸となって患者さんの健康をサポートしています。歯についての悩みや疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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