毎日の歯の清掃を歯ブラシだけで行っている場合「歯磨きをしたのに歯がざらざらしていると感じる」「しっかりと子どもがしっかりと磨けているのか心配」といった不安を感じやすくなります。歯ブラシだけでは磨き残しが気になるという場合は、タフトブラシを使用するのがおすすめです。
当記事では、タフトブラシの概要やデンタルフロスとの違い、とくに使用すべき人、選び方のポイントなどについて解説します。タフトブラシを使用して口内を清潔に保ちたい方は、ぜひお読みください。
タフトブラシとは？
タフトブラシとは、一般的な歯ブラシでは磨きにくい部分も磨けるように作られた歯ブラシのことです。「ワンタフトブラシ」と呼ばれることもあります。
タフトブラシは、棒の先に小さな毛束がついたような形状をしています。毛束が小さいため、通常の歯ブラシでは届きにくい歯同士の隙間や歯と歯肉の間にもしっかりアプローチしてくれるという点が特徴です。
プラークの磨き残しがあると、菌が繁殖し、虫歯や歯周病を招く原因になります。汚れをできる限り取り除くためにも、タフトブラシを使用して磨き残しを減らすことをおすすめします。
デンタルフロスとは？
歯ブラシでは届きにくい部分にアプローチできるもうひとつの道具として、デンタルフロスというものがあります。
デンタルフロスとタフトブラシの違いのひとつは、形状です。タフトブラシは棒の先に毛束がついたような形をしていますが、デンタルフロスは、ナイロン製の糸のような形になっています。
糸を歯と歯の間に通して清掃することで、歯ブラシが届きにくい歯同士の間を磨くことが可能です。
タフトブラシの使用がおすすめの人の特徴
タフトブラシの使用をとくにおすすめしたいのは、以下に当てはまる方です。
- 歯並びが乱れている人
- 歯列矯正を行っている人
- 親知らずが生えている人
- 乳歯から永久歯への生え変わりがある子ども
歯並びが乱れている人
歯並びの悪い歯列は、歯同士が重なっているといった理由で、どうしても磨き残しが発生しやすくなります。磨き残しがあるとプラークを落とし損ねるリスクが上昇するため、タフトブラシで届きにくいポイントを磨くことをおすすめします。
歯列矯正を行っている人
歯列矯正では、口のなかに矯正装置を取り付けます。装置が装着された状態で食事を行うと、装置の間に汚れが残りやすくなります。装置と歯の重なった部分などの歯ブラシが届きにくい部分には、タフトブラシを使用するようにしましょう。
親知らずが生えている人
現代の人々の顎は小さくなっているため、親知らずがまっすぐきれいに生えてこないケースが増えています。親知らずが埋まっていたり横向きに生えていたりすると、磨き残しが発生しやすくなります。タフトブラシを使用し、親知らずに残った汚れをしっかりと磨き上げるのがおすすめです。
【子ども】乳歯から永久歯への生え変わりがある人もタフトブラシがおすすめ！
6歳から12歳ごろの、歯の生え変わり時期にある子どもにもタフトブラシはおすすめです。生え変わりの時期は、歯並びが複雑になりやすいためです。
子ども自身が行う歯磨きだけでは、どうしても磨き残しが発生しやすくなります。とくに歯が抜けた場所の付近の歯や、生えている途中の歯、歯並びがでこぼことしている部分は、歯ブラシだけだと十分に磨くのが難しいポイントです。
上記のポイントについては、歯磨きのあとに保護者の方がタフトブラシを使って仕上げ磨きをしてあげることをおすすめします。
タフトブラシの選び方のポイント
タフトブラシを選ぶ際は、以下3つのポイントに注目しましょう。
- 毛先の形
- 毛の長さ
- 毛の硬さ
以上の要素を中心にさまざまな商品の比較検討を行い、自分に合った1本を選択してみてください。
①毛先の形
タフトブラシには、毛先の形が大きく分けて2種類あります。ひとつは、円錐のような形になった「山型」です。山型は先端が細まった形状になっているため、狭いスペースにもしっかりと届いてくれます。
2つ目は、平らな形状になった「平型」です。平型は歯肉にフィットしやすく、歯周ポケットの奥のほうに残ったプラークをかき出すのに向いています。
②毛の長さ
タフトブラシは、商品によって毛の長さも異なります。5mmと短めのものから、1cm以上ある長めのものまでさまざまです。
毛が短いタフトブラシのメリットは、汚れを取る際に力の調節が行いやすいという点です。対して毛が長いタフトブラシには、歯周ポケットの奥深くまでアプローチしやすいというメリットがあります。
③毛の硬さ
タフトブラシは、一般的な歯ブラシと同じように硬さにも違いがあります。硬さは「やわらかめ」・「ふつう」・「かため」の3種類にわかれているケースがほとんどです。
かためは、歯周ポケットのなかなどの細かな部分を掃除するのに適しています。なお、硬いため力の入れすぎには注意が必要です。
やわらかめは歯肉を傷つける心配が少ないため、歯肉炎や歯周病になっている方、歯肉からの出血が見られる方におすすめです。
タフトブラシを使用するタイミングは？
ソフトブラシを使用する適切なタイミングは、普通の歯ブラシで歯を磨いたあとです。まずは普通の歯磨きで、歯列の全体を丁寧に磨きあげましょう。
次に、歯を鏡でチェックしたり、舌で触ったりすることで、磨き残しがありそうな部分をチェックします。そして磨き残しがありそうな部分や気になるポイントを、集中的にタフトブラシで掃除するようにしましょう。
歯科医院であれば磨き残しのケアやメンテナンスができる
磨き残しが気になる方は、タフトブラシの使用に加えて、定期的に歯科医院でメンテナンスを行うことをおすすめします。
歯科医院といえば「歯が悪くなったときに行く場所」というイメージを持っている方も多いでしょう。しかし歯科医院は、歯が悪くなる前にケアを行ってくれる場所でもあります。
歯科医院へ定期的に通院すれば、磨き残しのケアやメンテナンスを行ってもらうことができます。歯の専門家である歯科医師に指導してもらうことで、より虫歯や歯周病のリスクを減少させることができるでしょう。
まとめ
タフトブラシとは、先端に小さな毛束がついた歯の掃除道具のことです。通常の歯磨きでは届きにくい部分にアプローチしやすい形状となっているため、歯磨きによる磨き残しを減らす効果が期待できます。
タフトブラシは、歯並びが乱れている人・歯列矯正を行っている人・親知らずが生えている人・歯の生え変わり時期の子どもにおすすめです。タフトブラシを選ぶ際は、毛先の形・毛の長さ・毛の硬さに注目して自分に合ったものを選択するようにしましょう。
高輪クリニックグループは、医師・歯科医師のつながりを重視した治療を行う医院です。抱えられている症状を薬で抑えるだけではなく、根本的な治療を行ったり、体質を改善したりすることにも重きを置いています。歯についてのお困りごとがある方・歯の健康を維持したい方は、ぜひ一度ご来院ください。
