口内炎ができると食事にも苦労するため、少しでも早く完治させたいものですよね。そこで本記事では、今すぐにできる口内炎の治し方を5つご紹介します。ただし、口内炎だからといって甘く見ることはできません。病院で検査を受けるべきケースについても解説するので、ご自身の症状と照らしあわせてみましょう。
口内炎とは?
口内炎は口内にできた炎症の総称です。頬の裏や歯茎、舌など口内炎ができる場所はさまざまで、原因や症状も人によって異なります。口内炎が重症化すると強い痛みを発し、食事もままならなくなる恐れがあるため、適切な方法で治療を行い、早期回復を目指しましょう。
口内炎ができやすい部位
口内炎ができやすい部位は主に以下の4箇所です。
<口内炎ができやすい部位>
- 唇の裏側
- 口角
- 歯茎
- 舌
口内炎の種類によって口内炎ができやすい場所が異なるため、場所を確認するだけでも口内炎の種類を特定できる場合があります。
口内炎の種類ごとに異なる原因・症状
口内炎にはいくつかの種類があり、それぞれ原因や症状が異なります。特徴を表にまとめたので、まずは概要を確認しておきましょう。
【主な口内炎の症状と原因】
種類 | 症状 | 主な原因 |
---|---|---|
アフタ性口内炎 | 円形もしくは楕円形で白っぽい潰瘍ができる | 免疫力の低下 |
カタル性口内炎 | 水ぶくれができてすぐに潰瘍になる | 外傷 |
ウイルス性口内炎 | 赤くただれる | ウイルス感染 |
アレルギー性口内炎 | アレルギー反応による炎症が起こる | 特定の食べ物や金属 |
ニコチン性口内炎 | 粘膜や舌に白斑ができる | 喫煙の習慣 |
原因を見るとわかりますが、口内炎はきちんとした対策で予防できる場合があります。このあと解説する口内炎の治し方は、予防法としても活用できるものばかりなので、くわしくチェックしておきましょう。
すぐできる!口内炎の治し方5選
口内炎の基本的な治し方は次の5つです。
<すぐできる!口内炎の治し方5選>
- しっかりと休んで疲れをとる
- 口内の乾燥を防ぐ
- 刺激が少なく、栄養バランスのとれた食事を心がける
- ビタミンB群を摂取する
- 市販薬を使う
心配な場合はクリニックへの相談をおすすめしますが、できる限り自力で口内炎を治したい場合は、これから解説する5つの方法を試してみましょう。
①しっかりと休んで疲れをとる
生活習慣の乱れが口内炎の原因になる場合も多いため、しっかりと休んで疲れをとりましょう。規則正しい生活を送ることで代謝のサイクルを改善でき、口内炎を治しやすい口内環境を整えられます。
また、ストレスをためすぎないことも口内炎を素早く治すためのポイントです。ストレスを減らすことで、治癒力を高めるために必要なビタミンB群の消費を抑えられるため、早期回復につなげやすくなります。
②口内の乾燥を防ぐ
唾液には粘膜を保護したり、粘膜を修復したりする作用があるため、口内の乾燥を防ぎましょう。唾液の分泌を増やすことで口内の細菌が減り、口内炎から回復する速度が上がる可能性があります。
口内が乾燥する原因は口呼吸などさまざまです。とくにドライマウス(口腔乾燥症)は、口腔内の乾燥が慢性化したもので、最悪の場合は摂食障害や不眠などの症状が出ることもあります。口内の乾燥を自覚している方は、クリニックに相談して専門的な治療を受けましょう。
③刺激が少なく、栄養バランスのとれた食事を心がける
刺激が少なく、栄養のバランスがとれた食生活を心がけましょう。ビタミンを含めた栄養素をたっぷりと吸収することで免疫力を高められます。唾液の分布量を増やすために、強い痛みがない場合はよく噛んで食べるのもおすすめです。
また、口内炎を悪化させないために、刺激の少ない食事をとるように心がけましょう。スパイスに効いたカレーや熱々のスープ、ソースなどの味が濃いものを使った食べ物はNGです。
塩やはちみつに口内炎を治す作用はある?
インターネット上には「口内炎治療に塩やはちみつが有効的」といった情報も見られますが、結論として塩・はちみつに口内炎を治癒させる作用はありません。はちみつには殺菌作用がありますが、後述する市販薬のような役目は果たせないため注意しましょう。塩は傷口にとって刺激物なので、治すどころか痛みを強める恐れもあります。
④ビタミンB群を摂取する
栄養素のなかでもとくに重要なのがビタミンB群です。代謝にかかわるビタミンB2が不足すると炎症が起こりやすくなりますし、ビタミンB6が欠乏すると免疫力が低下して細菌への抵抗力を失ってしまいます。ビタミンB群が多量に含まれる「まぐろ」「かつお」「バナナ」などの食材や、サプリメントを意識的に摂取しましょう。
⑤市販薬を使う
口内炎治療用の市販薬も販売されています。市販薬の種類は主に「塗り薬」「スプレー」「シール」の3パターンです。幹部に触れると痛い場合はスプレーもしくはシールを選ぶとよいでしょう。塗り薬は効き目は早いですが、ウイルス性口内炎の場合は症状を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。
口内炎を治すなら医療機関の受診も検討しよう
口内炎がなかなか治らない場合や、通常の口内炎とは違うと感じた場合は、医療機関の受診をおすすめします。以下のようなケースでは、口内炎によく似た症状が現れる別の病気を患っている可能性があるため要注意です。
<口内炎以外の病気を疑うべきケース>
- 2週間程度たっても治らない場合
- いつもの口内炎と症状が異なる場合
- 身体に不安がある場合
上記のようなケースで注意すべき理由をわかりやすく解説します。
2週間程度たっても治らない場合
通常の口内炎の場合、発症から約2週間が経過する頃には薬を使わなくても自然に治癒することがほとんどです。したがって、2週間程度たっても口内炎が治らない場合は、別の病気を疑わなければなりません。口内炎によく似た症状が現れる病気をいくつかご紹介します。
<口内炎とよく間違えやすい病気>
- 舌がん
- 歯肉がん
- 白板症
舌がんや歯肉がんにかかると口内炎と同様の症状が出る場合があり、発症から2週間が経過してもほとんどのケースで治りません。また、頬や舌が白くなる白板症も、放置するとがんに変化する恐れがあるため早期治療が必要です。
いつもの口内炎と症状が異なる場合
普段発症するような口内炎とは症状が異なる場合も要注意です。なかなか治らなかったり、出血をともなったり、大量に口内炎ができていたりする場合はとくに警戒しなければなりません。クリニックで精密検査を受けて、正確な診断を受けることをおすすめします。
身体に不安がある場合
持病がある場合や、妊娠中・授乳中など身体に不安がある場合は、自分の判断で市販薬を使わないようにしましょう。クリニックに相談すると、持病や母子の体に影響のない薬の処方を受けられるため、安心して口内炎を治療できます。
まとめ
口内炎を早く治したい場合は、免疫力を高めたり、口内の乾燥を防いだりといった対策をとりましょう。また、口内炎とよく似た症状が出る他の病気も存在するため、不安を感じた場合はクリニックの受診をおすすめします。
高輪クリニックでは、安心・安全・自然をモットーに、エビデンスのしっかりした自然薬を処方しています。また、医科と歯科が連携した医療を実現させているため、口内炎以外のトラブルがあったとしても早期発見が可能です。口内炎に不安をお抱えなら、高輪クリニックをご利用ください。