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歯周病の治療の流れをわかりやすく解説!かかる期間・費用についても説明します

歯の治療の様子

歯周病には日本に住む人のうち約8割が罹患しているといわれています。それでは、歯周病を治療する際の流れと内容はどういったものになるのでしょうか。この記事では、歯周病の状態を軽度・中度・重度の3つに分けて、それぞれの治療にかかる期間や費用などをくわしく解説します。

仕事で忙しい人でも先々を理解することで治療のスケジュールを立てることができるので、ぜひ最後まで一読ください。

歯周病とは?

レントゲンと歯の模型を見ながら説明する様子

歯周病とは、歯と歯茎の間にある歯周ポケットにかすがたまり歯周病菌が増えて、炎症を発生させることで生じる疾患です。軽度な状態は「歯肉炎」と呼ばれ、この段階では簡単な治療でも改善を目指せます。しかし歯周病が進行すると「歯周炎」「歯槽膿漏」へと発展し、最悪の場合は歯槽骨が溶けて歯が抜け落ちてしまう状態になるため要注意です。

歯周病は口腔内のみならず、全身の疾患につながる恐れもあるため「たかが歯周病」とあなどってはいけません。認知症や脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病などの重大な疾患の発症リスクが高まるという報告もあります。できる限り早く治療を初めて、重症化を防ぎましょう。

【症状別】歯周病の治療方法・期間・費用

歯周病の治療方法や期間・費用は、歯周病の程度によって異なります。

<【症状別】歯周病の治療方法・期間・費用>

  • 軽度歯周病の場合
  • 中度歯周病の場合
  • 重度歯周病(歯槽膿漏)の場合

それぞれをわかりやすく解説しましょう。

軽度歯周病の場合

軽い出血や軽度の腫れなどが見られる場合は軽度歯周病と考えられます。この段階ならば治療内容は比較的軽く、歯石除去(スケーリング)を行ったうえでブラッシング指導をし、再発を防止する治療を行うことが一般的です。

軽度歯周病の治療にかかる期間は3~4ヶ月程度です。1回の治療にかかる費用は保険適用の場合で1,500円ほどが目安となり、治療回数は3~4回なので、治療費の合計は5,000~6,000円が相場でしょう。

中度歯周病の場合

中度歯周病になると、冷たいものが染みたり、歯がぐらついたり、歯茎から膿が出たりといった症状が表れます。セルフケアだけでは完治を目指せないため、局所麻酔を使いながら歯石を徹底的に除去する治療が必要といえます。

中度歯周病の場合、通院回数の目安は5~8回前後で、治療期間は短ければ3ヶ月程度です。1回あたりの治療費の目安は、軽度歯周病と変わらず1,500円前後です。そのため、トータルの治療費は8,000~1万2,000円ほどになるでしょう。

重度歯周病(歯槽膿漏)の場合

重度歯周病は歯槽膿漏と呼ばれ、歯槽骨の2/3以上が溶けている状態です。この段階になると口臭が強くなるほか、硬いものが噛みにくくなったり、歯磨きをすると出血したり、患部を押すと膿が出たりします。最終的には歯が脱落するため、症状が見られる場合は速やかに治療を受けましょう。

重度歯周病の場合、通院回数は少なくとも7回以上です。歯石除去だけで症状を改善できない場合、外科的な治療や再生医療を組み合わせて改善を図ることになります。通常の治療費は1回あたり1,500円前後ですが、追加の治療を行う場合は、その内容に応じて別途費用が発生します。

歯周病の治療の流れ

歯のレントゲンを見ながら話をする医師

歯周病治療の基本的な流れは以下のとおりです。

<歯周病の治療の流れ>

  1. 検査・カウンセリング
  2. ブラッシング指導
  3. 歯垢・歯石の除去(スケーリング)
  4. 精密検査
  5. 歯垢・歯石の除去(ルートプレーニング)
  6. 外科治療
  7. 術後の検査
  8. メンテナンス

項目ごとの内容をわかりやすく解説します。

①検査・カウンセリング

最初に、歯周病の有無や進行度合いを確認するための検査を行います。検査結果はカウンセリングで伝えられるため、この際に今後の治療方針を確認しましょう。

②ブラッシング指導

カウンセリングの際は、ブラッシング(歯磨き)の指導も受けられます。歯周病を防ぐためには正しいセルフケアが欠かせません。歯垢染め出し液などを使い上手に磨けていない箇所を知り、どうすれば磨き残しをなくせるのか確認しておきましょう。

③歯垢・歯石の除去(スケーリング)

歯周病治療の基本は歯垢・歯石の除去(スケーリング)です。スケーリングは国家資格を持つ歯科衛生士が行うことが一般的で、1回あたりの治療時間は30分~45分程度です。

自分では処理しきれない歯垢や歯石を除去できるので口の中がスッキリしますよ。

④精密検査

スケーリングから1ヶ月程度の休息期間を設けたあとに精密検査を行います。軽度の場合はこのままメンテナンスに移行できますですが歯や歯茎の状態によって治療が不十分と判断された場合は、ルートプレーニングや外科治療に移ります。まだまだ時間はかかりますが、完治を目指しましょう。

⑤歯垢・歯石の除去(ルートプレーニング)

精密検査の結果、歯垢・歯石の除去が不十分だった場合は再度スケーリング(ルートプレーニング)を行います。これでも根本的な解決ができない場合、次の外科治療に移ります。

⑥外科治療

歯槽骨が溶けている場合など、症状が重い場合はスケーリングだけで完治させられません。歯茎への外科手術を行って骨の段差を削ったり、再生療法によって骨を新しくつくったりして、根本的な改善を図ります。

⑦術後の検査

術後には検査を行い、治療が効果を発揮しているかどうかを確認します。場合によってインプラントを埋め込むなどの対応が必要ですが、勝手に治療を進めることはありません。歯科医師とよく話し合って最適な治療法を決めましょう。

⑧メンテナンス

歯周病は治療によって治療できますが、その効果が永続するわけではありません。歯周病の再発を防ぐためには、ご自宅で行うセルフケアと、歯科医院で行うメンテナンスの両方が必要です。3ヶ月に1度程度の頻度で歯科医院に通い、メンテナンスを受けて歯周病の再発を防ぎましょう。

歯周病の治療でよくある質問

questionとAnswerの吹き出し

歯周病の治療に関するよくある質問3つにお答えします。

<歯周病の治療でよくある質問>

  • 歯周病の治療は痛い?
  • 歯周病の治療で麻酔は使える?
  • 歯周病はどうすれば予防できる?

気になるポイントを確認しておきましょう。

歯周病の治療は痛い?

個人差がありますが、歯垢・歯石を除去する際は若干の痛みを感じる場合があります。ただし、症状が軽度な場合は超音波で歯石を除去できるケースがあり、「スケーラー」と呼ばれる器具を使った治療を行います。この方法はさほどの痛みは感じませんので安心してください。

歯周病の治療で麻酔は使える?

基本的な歯周病の治療(スケーリング)で麻酔を使うことはありませんが、患者さんの希望に応じて麻酔を使用する歯科クリニックもあります。また、より強力に歯石除去を行うルートプレーニングでは、局所麻酔の使用が一般的です。

歯周病はどうすれば予防できる?

歯周病を予防するためには、日常のセルフケアと定期健診が有効です。3~6ヶ月に1度の頻度で定期健診を受けることで、歯周病の早期発見と早期治療を実現させられます。また、ハミガキ粉を使用する場合は、歯周病対策用のハミガキ粉の使用がおすすめです。

まとめ

歯周病の治療方法・期間・費用は、進行度合いによって異なります。1回あたりの治療費の目安は、保険を適用する場合は2,000円前後ですが、外科治療が必要な場合は追加料金が必要です。

高輪クリニックでは、歯周病治療とあわせて根本的な体質改善に向けた医療・アドバイスも実施しており、歯周病の再発防止ができます。今ある歯を大切にしていく治療を一緒に考えていきましょう。

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