
歯の治療をするのならインプラントも検討したい、と考えている方もいますよね。
そういう方にとってインプラントの治療にかかる費用の相場は知っておきたいポイントでしょう。
とくに奥歯の治療となると治療部分が大きくなり、口の奥を手術する難易度の高い治療になるため、より高額な費用が必要だと想像できるのではないでしょうか。
今回は奥歯2本をインプラントにする際、費用はいくらくらいかかるのか、相場と内訳を解説します。
インプラントとは

インプラントとは、あごの骨に人工の歯根を埋め込んで、人口歯を固定する治療法のことを指します。
見た目にも違和感なく治療することができ、かみ合わせも自然なのがインプラントの特徴です。
とくに奥歯を失ってしまうと、徐々に他の歯のかみ合わせに影響が出てきます。あまり目立たないからといって、奥歯を失ったままにすることはおすすめできません。
しかし、インプラント治療するには相応の費用が必要です。歯科医院によっても異なりますが、今回は一般的な相場を解説します。
奥歯2本をインプラントにする際の相場
奥歯2本をインプラントにする際の費用相場を見てみましょう。
インプラント治療は外科手術が必要な治療方法です。そのため、費用の相場がわかれやすい3つの項目にわけて費用の相場を解説します。
相場に比べて明らかに安い場合も注意が必要です。安価な素材は破損につながったり、口腔内のトラブルを引き起こしたりします。適正な価格で施術してもらえる歯科医院を選びましょう。
歯科医院で提案される費用が適切なのか判断する参考にしてください。
内訳①検査・診断料
インプラント治療にはまず、検査と診断料がかかります。相場は
- 2~5万円
です。インプラント治療は自由診療のため保険が適用されず、全額自費での支払いとなります。そのため、検査や診断だけでこれくらいの額が相場となるのです。
検査や診断ではインプラントを埋め込む骨の状態を確認し、治療方針を決めます。
また、口腔内の状態を診察し、歯周病や歯肉炎などのトラブルがないか確認することも重要です。問題なくインプラントが埋め込める状態なのか、インプラントを埋め込むために他の施術も必要なのか詳しく調べて判断します。
内訳②手術料
奥歯2本をインプラントにする場合、手術料の目安は
- 30~70万円
です。自由診療のため歯科医院によってかかる費用に違いが出やすく、患者さまの状態によって手術内容が異なるため、相場の幅も大きくなっています。
たとえば歯周病でインプラントを埋め込む骨が足りず、造骨治療が必要な場合は別途費用がかかります。
まずは検査と診断を受けて手術がいくらくらいになるか、歯科医院で確認しましょう。
内訳③人工歯
奥歯2本をインプラントにする場合、人口歯の相場は
- 10~40万円/2本
となります。
メーカーや素材によって費用に違いが出ます。医師から詳しく説明を受け、納得したうえでメーカーや素材を選ぶとよいでしょう。
また、歯科医院によっては、安価で安全性の低い素材やメーカーを導入している場合もあります。相場より明らかに安い場合は、セカンドオピニオンを受けることも検討しましょう。
インプラント治療のメリットとデメリット
インプラント治療には、メリットとデメリットがあります。どちらも理解しておくことは、治療後に後悔する、想像と違った、などの事態を回避することにつながります。
ここでは、メリットとデメリットをそれぞれ3つ解説します。
インプラント治療で自身がどのような点を改善したいのか、どのような点がデメリットとなりえるのか確認しましょう。
インプラントのメリット

インプラントの3つのメリットは、施術後の見た目であったり、使用感だったりが入れ歯や差し歯と大きく異なる点にあります。
保険が適用される入れ歯や差し歯ではなく、あえてインプラントを選ぶのには大きなメリットがあるのです。
とくに、単に歯を治療するだけでなく、長くきれいに使いたい方にとってインプラントはメリットがあるといえるでしょう。
奥歯の欠損にも対応
奥歯が欠損してしまった場合でも対応できるのは、インプラントのメリットの1つです。
奥歯は歯のかみ合わせにとって重要な部分であり、欠損したままだとかみ合わせがずれたり他の歯が傾いたりとよくない影響が出てきます。
その点、インプラント治療をすることで欠損した部分を補い、他の歯への影響を防ぐことができるのは、奥歯を治療する際の大きなメリットです。
インプラントは歯を固定する治療法なので、奥歯が安定します。食事の際も気にならない点も、奥歯をインプラントにするメリットです。
見た目がきれい
インプラント治療では、入れ歯や差し歯と違って見た目がきれいで審美性が高いのが特徴です。
金具が見えることもないため、治療後の見た目が気になる方にとってインプラント治療はメリットがあるといえるでしょう。
外から見えづらい奥歯であっても、口を開けて笑うなどの際に歯が見えてしまう場合があります。
きれいな見た目に仕上げたい方はインプラント治療を選ぶとよいでしょう。
耐久性がある
インプラントは耐久性が高い点もメリットの1つです。
インプラントの素材はチタンやチタン合金です。差し歯の場合はプラスチックや銀歯が使われまずが、チタンやチタン合金はそれらの素材に比べて耐久性が高いのが特徴です。
1度の治療で20~30年保つ場合もあります。歯は長く使うものですから、しっかりした素材を使った治療法を選びたいですね。
また、金属アレルギーを持っている方は、金属を使わないインプラント施術をおこなっている歯科医院もあります。金属アレルギーを持っている方は歯科医院を探す際のポイントとして、金属を使わない施術をおこなっているか確認しましょう。
インプラントのデメリット

インプラント治療にはメリットが多い一方で、デメリットもあります。
治療を開始してからトラブルが起きたり、治療を中断しなければならなかったりといった事態は避けたいものです。
そこで、インプラント治療の3つのデメリットを解説します。
インプラント治療を検討するなら、デメリットもよく把握したうえで治療にのぞむとよいでしょう。
相場が高い
インプラント治療は他の方法に比べて相場が高いのがデメリットの1つです。
とくに奥歯2本の治療は手術の難易度が高く、費用の相場が高い傾向にあります。
治療費の支払いが難しい、家計を圧迫してしまうなどの状況も想定されるため、治療費に関しては歯科医院によく確認しましょう。
保険が適用できない
また、インプラント治療は保険が適用できません。
自由診療の高額な診療費を全額支払うには工夫が必要です。
一度に全額払うのではなく、他の方法も検討することでインプラント治療を受けられる場合もあります。
インプラント治療の費用を抑えるにはどのようにすればいいのでしょうか。
インプラント治療の費用を抑えるには
インプラント治療の費用を抑えるには3つの方法があります。
治療をする前、支払いを開始する前によく確認し、支払い可能な計画を立てましょう。
インプラント治療は魅力的ですが、支払いが生活を圧迫してしまうと困りますよね。
賢く治療を受けるためにもどのように費用を工面するか考えておきましょう。
医療費控除制度を利用する
医療費控除とは、年に10万円以上医療費を払った場合、申請すれば手元にお金が戻ってくる制度です。
個人差がありますが、数万円から数十万円戻ってくるケースもあります。
医療費控除を受けるには確定申告で申請し、所得税から控除を受ける必要があります。歯科医院から発行される領収書を忘れずにとっておきましょう。
医療費控除は自動で手続きされる制度ではありません。個人での申請が必要な点も注意しておきたいポイントです。
デンタルローンを組む
デンタルローンを組むことは、厳密には費用を抑えることにはなりませんが、月々の支払額を抑えることができます。
まとまった額が用意できなくても月々の支払いなら可能である場合、デンタルローンの利用を検討するのも1つの手です。
デンタルローンを組むには審査を通る必要があるので、まず自身が審査を通るのか申請してみることもできます。
また、デンタルローンには月々の支払額を選べる場合もあります。支払いに不安がある方は歯科医院で相談してみましょう。
歯科の比較・検討をする
インプラント治療の費用を抑えるには、いくつかの歯科を比較・検討しましょう。
自由診療の治療は歯科医院によってかかる費用に差が出やすく、いくつか比較してみることで納得のいく費用で治療が受けやすくなります。
その際、費用の面だけでなく、どのような治療方針なのか、不安や疑問を覚える点は確認するようにしましょう。
インプラント治療は高度な技術が必要な治療法です。歯科医院を比較・検討する際には豊富な実績があるか確認することも大切です。
また、難しい施術を提案されたり、他の施術も加えることを提案された場合に、他の歯科医院でも同じ判断になるのか調べることで、自身に適した治療を受けやすくなるといえるでしょう。
奥歯2本のインプラント治療は適切な歯科医院で
奥歯2本をインプラント治療する場合、施術方法や費用の面で納得できることが大切です。
奥歯はかみ合わせを左右する大切な歯です。自然な使用感があり、食事の際だけでなく日常生活で違和感を覚えないことは、奥歯のインプラント治療でとくに大切にしたい視点です。
当院は医科と歯科のつながりを持っていることが特徴です。
インプラント治療だけでなく、医科が担う健康の面でもご相談を受けています。また、金属を使わないチタンフリーのインプラントも取り扱っています。
ぜひ一度ご来院のうえ、当院でお悩みをお聞かせください。