この記事では「裏側矯正の値段」について紹介していきます。
結論、裏側矯正の値段は、表側矯正よりも高く、100万円~150万円が相場価格です。
他にも「裏側矯正の値段が高い理由」や「裏側矯正のメリット・デメリット」についても解説します。
ぜひこの記事を参考に、裏側矯正について理解を深めてみてください。
また「Eラインとは」について知りたい方は、こちらにて解説を行っていますので、ぜひ確認してみてください。
裏側矯正とは?
裏側矯正とは、文字通りに歯の裏側に矯正装置を装着して、歯並びを治す治療方法のことを指します。
具体的に、裏側矯正では以下の部品が使用されています。
裏側矯正装置の種類 | 特徴 |
ブラケット | 裏側矯正では、なるべく小さいブラケットを使用することで、違和感を少なくすることが可能です。装着して1ヶ月後に滑舌が悪くなってしまう傾向があるため、あらかじめ注意が必要です。 |
矯正用インプラント | 裏側矯正と非常に相性が良く、痛みは抜歯するよりも痛みが少ないという特徴があります。近年では、従来に比べて、とても小さくなっているため、治療がしやすいメリットも挙げられます。 |
奥歯表側ワイヤー | 裏側矯正では、奥歯のみ歯の表面に矯正装置を取り付けるケースもあります。より効果的に歯の移動をすることができ、治療時間の短縮にも効果的に働きます。 |
バイトアップ | 深い咬み合わせをしてしまうことを防いで、矯正装置が外れてしまうリスクを少なくすることが可能です。また、ブラケットを守る役割も持っているため、長期的に治療を行うことにもつながります。 |
上記のように、裏側矯正は、専門的な技術や知識が必要になるため、治療することができる歯科医師は限られてしまいます。
裏側矯正の値段
裏側矯正の値段については、歯科医院によって異なりますが、100万円~150万円が価格相場と言えるでしょう。
一般的なワイヤー矯正に比べて、専門的な技術が必要になるため、他の矯正治療に比べて値段が高い傾向があります。
具体的な歯科矯正の値段の比較表については、以下のとおりです。
表側矯正 | 裏側矯正 | ハーフリンガル矯正 | マウスピース矯正 | |
全体矯正 | 60万円〜130万円 | 100万円〜150万円 | 80万円〜140万円 | 60万円〜100万円 |
部分矯正 | 30万円〜60万円 | 50万円〜80万円 | 30万円〜65万円 | 10万円〜40万円 |
また、歯科医院や歯並びなどによっても、価格は大きく変わるため、カウンセリング時に確認をしておきましょう。
裏側矯正の値段に含まれる項目
裏側矯正の値段に含まれる項目について把握しておくことで、リーズナブルに裏側矯正の治療を受けることにもつながります。
具体的な裏側矯正の値段に含まれる項目については、以下のとおりです。
- カウンセリング費
- 矯正装置本体
- 調整料
- 保定装置
それぞれの項目について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
カウンセリング費
裏側矯正のカウンセリング費については、どの部分の歯並びが気になるのかなどの悩みの相談を行うためや、最適な治療を行うための検査費用です。
担当歯科医師が口内状態を確認し、どの治療方法がもっとも最適なのか確認を行います。
具体的に、口内状態を確認する内容については、以下が挙げられます。
- 出っ歯
- 歯のガタガタ
- 受け口
- すきっ歯
- 口ゴボ
- 噛み合わせが深い
- 上と下の歯が当たる
患者の要望に合わせて治療方法の提案も受けることができるため、治療を受ける前にしっかりと話し合っておくことで、治療後に後悔してしまうリスクを減らすことにもつながります。
矯正装置本体
矯正装置本体が、裏側矯正の値段に含まれる項目でもっとも高いです。
一人ひとりの歯並びによって、オーダーメイドで矯正装置を作る必要があるため、高額な料金はもちろん、高い技術力が必要です。
また、材質によって、値段が大きく変わり、セラミックやプラスチックなどの見立ちにくく、色素沈着しにくい素材のほうが値段は高いです。
調整料
基本的に、矯正装置は定期的に調整することが必要になり、約2年間は月に1回は歯科医院に通わなければいけません。
メンテナンスやブラッシングも一緒に行います。
歯科医院によっては、無料で調整をしてもらえることもあります。
保定装置
保定装置とは、裏側矯正の治療が完了後に付ける装置のことを指します。
矯正治療が完了しても、歯は元に戻ろうとするため、保定装置を付けなければ後戻りしてしまうリスクが高くなるのも事実です。
また、保定装置は矯正装置同様に、定期的に歯科医院に通うことが必要になるため、あらかじめ費用が発生するのか確認をしておきましょう。
裏側矯正の値段が高い理由
裏側矯正の値段が高い理由については、主に以下が挙げられます。
- 治療期間が長い
- 専門性が高い
- オーダーメイドの矯正装置
それぞれの理由について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
治療期間が長い
裏側矯正は、表側矯正に比べて治療期間が長くなってしまうため、値段が高くなる原因の一つと言えます。
表側矯正であれば、ブラケットやワイヤーが装着しやすく、位置の確認もしやすくなるため、比較的治療を行いやすい特徴があります。
そのため、表側矯正と比べると、裏側矯正の値段の方が高くなってしまうのです。
専門性が高い
裏側矯正装置は、歯の裏側に矯正装置を付けるため、専門性が高い治療を行うことが必要です。
裏側矯正はブラケット同士の距離が近くなってしまい、ワイヤーの調整がやりにくい傾向があります。
オーダーメイドの矯正装置
裏側矯正は、表側矯正に比べて凹凸が多くあり、既成装置を使うことができません。
一人ひとりの歯並びに合ったオーダーメイドの矯正装置を作る必要があります。
また、要望に合わせて、素材なども変更することができるため、歯科医院によっても値段が異なります。
裏側矯正のメリット
裏側矯正のメリットについて把握しておくことで、自分に合っている治療方法かどうか確認することにもつながります。
具体的な裏側矯正のメリットについては、以下が挙げられます。
- 矯正装置が目立たない
- コンプレックス解消
- むし歯や歯周病の予防になる
- ホワイトニングも同時に行える
それぞれのメリットについて紹介していきますので、裏側矯正の治療を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
矯正装置が目立たない
裏側矯正の最大のメリットは、矯正装置が目立たないため、見た目に変化なく治療を行うことができることが挙げられます。
裏側矯正を利用している方は、人前に出て仕事をしている方が多いと言われています。
また、結婚式や就活などの大事なイベントがある方でも、いちいち矯正装置を外す必要がなくなるメリットも挙げられます。
コンプレックス解消
歯並びや顔の歪みにコンプレックスを持っている方でも、裏側矯正を行うことによってコンプレックス解消を目指すことが可能です。
また、滑舌が良くなる効果にも期待できるでしょう。
むし歯や歯周病の予防になる
裏側矯正で、歯並びを改善させることによって、むし歯や歯周病の予防にもつながります。
歯並びが悪い状態だと、食べ物や歯石がなどが付着しやすく、歯磨きでも磨き残しが多くなってしまうリスクがあります。
また、歯並びが悪くて口が空いてしまっている状態だと、口の中が乾燥してしまい、むし歯や歯周病が進行しやすい環境になりやすくなります。
裏側矯正で歯並びを良くすることによって、むし歯や歯周病の予防をすることができ、口の中全体の健康を維持することが可能です。
ホワイトニングも同時に行える
裏側矯正は、歯の表面に矯正装置が付いていないため、矯正治療を行いながら、ホワイトニングも同時に行うことができるメリットが挙げられます。
ただし、自宅でホワイトニングを行う「ホームホワイトニング」では、専用のマウスピースが必要になるため、裏側矯正と同時に行うことはできません。
裏側矯正のデメリット
裏側矯正のデメリットを把握しておくことで、治療後に後悔してしまうことを未然に防ぐことにもつながります。
具体的な裏側矯正のデメリットについては、以下が挙げられます。
- 痛みや違和感
- 治療ができる歯科医院が限られている
- 滑舌が悪くなる
- 後戻りする可能性がある
それぞれのデメリットについて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
痛みや違和感
一人ひとりの歯並びや治療内容によっても異なりますが、治療に伴う痛みや違和感を覚えるデメリットが挙げられます。
基本的に約1ヶ月経てば、痛みや違和感を減らすことができますが、強い痛みや違和感が続く場合には、歯科医院で診てもらうことをおすすめします。
矯正装置を調整することで、痛みや違和感を減らせるので、あまりにも気になる場合は歯科医院で相談しましょう。
治療ができる歯科医院が限られている
裏側矯正は、高い技術力や知識を持っている歯科医師しか治療を行うことができません。
そのため、治療ができる歯科医院が限られているデメリットが挙げられます。
基本的に、裏側矯正は、大学や専門大学で学ぶことなく、独自で勉強するか、裏側矯正の実績が豊富な歯科医院に勤務することがが必要になります。
都内であれば、裏側矯正を行うことができる歯科医院は多い傾向ですが、地方では裏矯正を行っている歯科医院を探すのは難しくなるため、あらかじめ注意が必要です。
滑舌が悪くなる
裏側矯正を行うことで、滑舌が悪くなってしまうデメリットがあります。
矯正装置によって口内炎が起こりやすくなることも、滑舌が悪くなってしまう要因の一つです。
しかし、最初の1ヶ月だけ滑舌が悪くなる影響がでますが、その後は症状が収まることがほとんどです。
後戻りする可能性がある
歯科矯正では、治療が完了しても歯が動きやすい状態になっており、元の歯並びに後戻りしてしまうリスクがあるため、あらかじめ注意が必要です。
歯並びを大きく変化させたり抜歯をしていたりする場合は、さらに後戻りしてしまう可能性が高くなる傾向があります。
後戻りをするリスクを減らすためにも、保定装置(リテーナー)を装着することをおすすめします。
裏側矯正について理解を深めよう!
今回は、裏側矯正について知りたい方に向けて、裏側矯正の価格から裏側矯正のメリット・デメリットについて紹介しました。
裏側矯正の値段が高い理由として、以下が挙げられます。
- 治療期間が長い
- 専門性が高い
- オーダーメイドの矯正装置
また、裏側矯正のデメリットを把握しておくことで、治療後に後悔してしまうことを未然に防ぐことにもつながります。
今回紹介したことを参考に、裏側矯正について理解を深めてみてください。