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重症アトピー性皮膚炎に対する脂肪由来幹細胞移植

幹細胞による
アトピー性皮膚炎の治療

アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎の原因はアレルギーによる炎症と皮膚のバリア機能低下によると言われ、遺伝的素因も示唆されています。患者さんは皮膚のバリアが弱いためアレルギー物質が体内に入りやすく、アレルギーによる炎症により皮膚を引っ掻くことにより、さらにバリア機能を傷害してアレルギー物質が体内に入ってしまうという悪循環を起しています。

患者さんの数は年々増加し、厚労省の2017年の統計では日本国内のアトピー性皮膚炎の患者数は約51万人とされていますが、実際にはもっと多いと思われます。病気の割合は子供が多く、成人になるに従って自然に直ることが多いのですが、成人になっても直らない方には非常に重症化して苦しんでいる方がいらっしゃいます。

最近の研究ではアトピー性皮膚炎に関連する物質が次々と見つかっています。皮膚炎の原因としてインターロイキン4とインターロイキン13、痒みの原因としてインターロイキン31という物質が関係していると言われています。インターロイキン4とインターロイキン13はBリンパ球を刺激してアレルギーの元となるIgEという免疫物質を増やします。インターロイキン31は神経に作用することにより痒みを起こすと考えられています。

これらは免疫を司る細胞から分泌されているサイトカインという物質です。さらにサイトカインが働くときにヤヌスキナーゼ(JAK)という酵素が働いていることもわかってきました。これらの物質の働きを抑えることによりアトピー性皮膚炎の症状を軽くするための新薬が次々と開発されています。

アトピー性皮膚炎のスタンダード治療

アトピー性皮膚炎の治療は、皮膚炎を抑える塗り薬と痒みを抑える飲み薬の組み合わせが基本となります。塗り薬はステロイド外用剤をはじめ、免疫抑制剤、保湿剤、止痒剤などを用います。飲み薬は抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤などを用います。これらの古典的な治療法に加え、先に述べた新薬が2018年以降に次々と発売されています。

幹細胞によるアトピー性皮膚炎の治療は、これらの新薬と同じようなメカニズムにて効果を発揮すると考えられています。

幹細胞によるアトピー性皮膚炎の治療について

現在の再生医療で用いられている幹細胞は間葉系幹細胞と言われるものです。間葉とは中胚葉とほぼ同じ意味で、体の表面や消化管などの内腔ではなく、外界とは接していない部分を指します。

具体的には脂肪、線維、骨、軟骨などが間葉となります。間葉系幹細胞は免疫を司る細胞と同じ中胚葉の細胞ですので、免疫が過剰に働いてサイトカインによる炎症が起こることをコントロールします。間葉系幹細胞を用いて過剰な免疫を抑える薬としてすでに「テムセルRHS注」という薬剤が市販されており、白血病などで骨髄移植を受けた患者さんの過剰免疫をコントロールするために用いられています。

この薬がアトピー性皮膚炎の治療に有効である可能性もありますが、保険適応でないため使うことは出来ません。幹細胞は体の中を自由に移動して、傷ついた組織を修復するホーミング効果があると言われています。この効果がアトピー性皮膚炎で傷ついた皮膚の修復に役立つ可能性もあります。

幹細胞について

幹細胞として最も有名なものはiPS細胞やES細胞ですが、これらは人工的に作られた細胞であり、通常では体中には存在しません。

一方で生命体には体性幹細胞と言われる幹細胞が様々な部位に存在していることが分かっています。これらは体が傷ついたときに修復するためのスペア細胞として常にストックされています。すべての組織にそれぞれのスペア細胞を準備するのでは効率が悪いため、幹細胞は多分化能という様々な細胞に変化する力を持っています。さらに幹細胞は自己複製能という力も持っています。 すなわち、幹細胞は自分自身を残しながら分裂を続け、様々な細胞に変化して傷ついた組織を修復することができます。幹細胞は年齢とともに減少して、0歳児では60億個ありますが40歳では3億個まで減少してしまいます。年齢を経るに従って回復が遅くなるのは幹細胞が減少するためです。人体の細胞の数は37兆個とも60兆個とも言われていますので、幹細胞の数は体全体の細胞数と比べると非常に少ないことが分かります。幹細胞治療には自分自身の幹細胞を培養して用います。他人からの細胞を用いる治療も理論的には可能ですが、法規制と安全性の点から非常に高いハードルが設定されています。

治療に用いる幹細胞の数について

点滴注射する幹細胞の数は一般的には1億個が最も多く用いられます。時には2億個の注射をすることもありますが、一度に多くの幹細胞を点滴すると肺塞栓の危険が高くなります。むしろ1億個の点滴注入を複数回行う方が効果的です。1億個という数は高齢者の場合では全身の幹細胞の数よりも多いことになります。私たちは4億個の幹細胞を4回に分けて点滴注射することが良いと考えています。

《超低酸素培養幹細胞》

超低酸素培養(hypoxic culture)は、幹細胞を含む細胞を、その細胞が体内で経験するより自然な酸素濃度で培養する技術です。体内の多くの組織では、酸素濃度は大気中の約21%よりもずっと低く、約1%から7%の範囲です。この条件下で培養された幹細胞を用いた再生医療には、以下のような利点があります。

1幹細胞の機能の向上

超低酸素条件は、幹細胞の自己複製能力と多能性を維持するのに役立ちます。これにより、細胞の質が向上し、治療に使用される際により効果的な結果が期待できます。

2細胞の生存率の向上

超低酸素培養は、移植後の細胞の生存率を向上させることが示されています。これは、低酸素環境が細胞の酸化ストレスを減少させ、アポトーシス(細胞死)を抑制するためです。

3炎症反応の軽減

超低酸素で培養された細胞は、移植後の炎症反応を軽減することが示されています。これは、これらの細胞が炎症を促進する因子の放出を減少させる傾向があるためです。

4細胞分化の制御

超低酸素条件下での培養は、特定の細胞型への分化を促進または抑制することができます。これにより、特定の治療目的に合わせて、より特化した細胞を生成することが可能になります。

5移植細胞の機能改善

超低酸素で培養された幹細胞は、移植後に標的組織での統合と機能の向上を示すことがあります。これは、これらの細胞が新しい環境に適応しやすく、組織修復においてより効果的に機能するためです。

6安全性の向上

超低酸素培養は、細胞の遺伝的安定性を維持するのに役立つ可能性があります。これは、高酸素条件下での培養がDNA損傷を引き起こす可能性があるのに対し、低酸素条件がそのリスクを減少させるためです。

私たちが超低酸素培養幹細胞を用いるのは、細胞の質と機能の向上、移植後の生存率の向上、炎症反応の軽減、細胞分化のより良い制御、及び安全性の向上など、多くの利点を提供します。

これらの利点は、様々な疾患の治療において、より効果的で安全な細胞療法の開発を可能にするからです。

治療前後の生理年齢計測

治療前後に生理年齢計測を行い、治療の効果を数値で見える化します。

– SIRT1(サーチュイン)検査

IRT1活性検査(サーチュイン活性検査)は、サーチュイン(SIRT)という一群の酵素の活性を測定する検査です。サーチュイン酵素は、SIRT1からSIRT7までの7種類があり、寿命と健康の延長に関与するとされており、細胞の老化、代謝、炎症応答、DNA修復などを調べます。

– 表現型寿命検査

表現型寿命検査は、個人の生物学的な年齢や寿命に関連する生物学的マーカーを評価する検査です。この検査は、DNAメチル化パターン、テロメアの長さ、特定のタンパク質や代謝産物のレベルなど、老化に関連するさまざまなバイオマーカーを分析することにより、個人の「生物学的年齢」を推定します。

– テロメア検査

テロメア検査は、個人のテロメアの長さを測定することにより、細胞の老化や健康状態に関する情報を提供する検査です。テロメアは、染色体の末端に位置するDNAの繰り返し配列で、細胞分裂の際にDNAが損傷するのを防ぐ保護的な役割を果たします。テロメアの長さは、細胞の老化プロセスと密接に関連しています。一般に、テロメアが短いほど、細胞の老化が進んでいると考えられます。

料金表

初診料5,500円(税込)以下税込み記載
初回検査料27,500円
脂肪幹細胞点滴
(自己脂肪由来幹細胞)
1回 1,320,000円 幹細胞投与量1億個/回 保管期間12か月
2回 2,420,000円 幹細胞投与量1億個/回 保管期間12か月
3回 3,330,000円 幹細胞投与量1億個/回 保管期間12か月
幹細胞保管料13か月目以降12か月間 33,000円
10年間 330,000円

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