『難治性のアトピー性皮膚炎』
の再生医療とは?
対症療法ではなく根本的な原因治療に近い効果が得られる可能性があります。
治療方法ですが、治療を受けられる患者様の脂肪組織を採取します。そこから脂肪幹細胞を分離し、それを培養して増殖させます。その後、培養した脂肪幹細胞を点滴によって体内に投与します。体内に投与された脂肪幹細胞は、傷害された細胞を修復したり炎症を抑えるなどの作用が働き、低下した生体機能を向上させる治療です。
アトピー性皮膚炎では、先ず免疫異常を改善し、皮膚の状態を改善し、バリアを修復し、かゆみも大幅に改善する事が期待できます。また、多くの研究機関や治療施設から、幹細胞治療には重篤な副作用はないということが報告されています。しかし予期せぬ副作用が起こる可能性を完全には否定できません。当院では診断や治療、予防に関するガイドラインに準拠した管理体制を整えております。
難治性アトピー性皮膚炎の再生治療
皮膚と免疫の修復再生
難治性アトピー性皮膚炎に対して、根本的治療を目的に、増殖させた自己脂肪幹細胞を静脈内に投与する治療で、アトピー性皮膚炎の辛い掻痒感や辛い皮膚炎からの解放を目的とする最新再生医療です。
痒みからの解放
静脈内に投与された脂肪幹細胞は免疫機構に作用することで、皮膚の炎症と痒みを誘発する様々なサイトカインの出現を抑えることが証明されています。
皮膚炎からの解放
この免疫の攻撃で破壊された皮膚のバリアー構造を修復再生し、正常の皮膚を取り戻す作用がありアトピー性皮膚炎が改善されます。
※リスクと副作用について
幹細胞治療で使用される体性脂肪幹細胞は、自分の体から取り出した脂肪幹細胞を培養するので、脂肪幹細胞を投与することでの直接的な副作用はほぼないと考えてよいでしょう。また、iPS細胞で懸念されるガン化についても、心配はいらないでしょう。脂肪組織を採取する際に注射針などで内出血が生じたり、脂肪採取した傷付近が痛むなど、また静脈投与後の発熱などが稀に報告されています。
また、麻酔によるアレルギー症状が出てしまうという方も中にはいらっしゃいます。
患者様と医師、両者の合意があって幹細胞治療が行われますので、治療のまえに「治療の目的や安全性・リスク・効果」について医師よりご説明します。以上の事をお考えの上で、治療方法や期待される効果、予想される副作用など、医師からの説明を十分にご理解いただいたうえで治療の同意を行ってください。
再生医療の流れ
以下の場合は治療をお受けいただくことができません
- 本再生医療の同意説明文書の内容をご理解いただけない方
- 妊娠している可能性がある方
- 20歳未満または85歳以上の方
- 最近6ヶ月以内の病原性微生物検査(HIV、梅毒など)で陽性の方
- 脂肪採取時に使用する麻酔薬に対して過敏症のある方
- 治療担当医師が本再生医療の施行を不適当と認めた方